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家族や仲間と楽しく「+10(プラス・テン)」!

家族や仲間と楽しく「+10(プラス・テン)」!

 運動の秋。スポーツを楽しむのに最適な季節ですが、重い腰が上がらないという人は、家族や仲間を巻き込んでみましょう。誰かと一緒に楽しく体を動かすことで、「10分多く」体を動かす「+10(プラス・テン)」の習慣が身につきます。

家族や仲間と一緒に体を動かせば、健康効果アップ!

  運動しようと思っても、一人ではなかなか始められなかったり、飽きてしまって続かなかったりするもの。しかし、家族や仲間が誘ってくれたり付き合ってくれたりすると、取り組みやすく、続けやすくなります。
 一緒に行うことで楽しさや喜びが増し、運動の機会が2倍や3倍に増え、継続や効果増強につながるのです。

 健康長寿延伸をめざすための行動メニュー「ふじ33プログラム」を開発・実施している静岡県では、減量プログラムを1人で行う場合と2人グループで行う場合、3人グループで行う場合の減量効果を比較しています。それによると、 運動目標達成率、食事目標達成率、継続率のすべてにおいて、1人でやった場合よりも3人グループで取り組んだ場合のほうが効果が高くなっていました。*
 運動が好きな人は遠慮しないで周りの人を誘い、誰かに誘われた人は、ぜひ誘いにのって、みんなで楽しみながら心身を健康に保ちましょう。

*久保田晃生ほか,「減量プログラムへの参加人数の違いによる減量効果の比較」,(公衆衛生vol.73 No.11),2009

地域で、家庭内で…楽しみながら体を動かそう

 自宅の近くにも、楽しみながら体を動かせる場所や機会は、意外とたくさんあります。
 公園や運動施設を利用してみる、散歩に適した歩道でウオーキングをしてみる、自転車レーンがあればサイクリングをしてみる…。この時季は、地域のスポーツイベントなども多いので、調べて参加してみたり、紅葉スポットに家族で出かけてみるのもおすすめです。
 また、休日に友人とウインドーショッピングをするだけでも、自然と活動量が増え、「+10(プラス・テン)」につながります。電話やメールでのやりとりだけで済ませず、顔を合わせたコミュニケーションを行うことで、人間関係がスムーズになり、メンタルヘルス対策にも役立つでしょう。

 天候が悪い日や夜間などは、室内で家族と一緒に体を動かしましょう。ペアでストレッチを行ったり、お互いのフォームを確認しながらヨガをやれば、一層効果的です。
 テレビゲーム機でも、実際に体を動かして楽しめるものがあります。家の中で家族と遊びながら「+10(プラス・テン)」を実現しましょう。

10月の「+10(プラス・テン)」

●「+10(プラス・テン)」を始められない人、続けられない人は、家族や仲間と一緒にやってみましょう。
●地域で体を動かせる場所や機会を見つけたり、家の中でも家族と一緒に楽しく「+10(プラス・テン)」をやってみましょう。


宮地 元彦 先生

監修者 宮地 元彦 先生 (国立健康・栄養研究所 健康増進研究部部長)
1988年鹿屋体育大学体育スポーツ課程卒業、1990年鹿屋体育大学大学院修了。川崎医療短期大学助手、講師等を経て、1999年川崎医療福祉大学助教授、同年米コロラド大学客員研究員。2001年国立健康・栄養研究所身体活動調査研究室長、2011年より現職。厚生労働省の『エクササイズガイド』や『健康日本21(第2次)』の策定などに関わる。