第10回 麻生怜菜さん
- 住 吉
- 住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、精進料理研究家の麻生怜菜さんです。
- 麻 生
- よろしくお願いいたします。
- 住 吉
- 日本の伝統食に興味を持ち、精進料理を研究されていて、「あそれい精進料理教室」が大人気だそうです。レシピ本「寺嫁ごはん」では、時短で簡単に取り入れられる“ゆる精進料理”を紹介しています。「“寺嫁”ごはん」ということですが…。
- 麻 生
- 主人の実家がお寺で、結婚するときにそれを知りました。
- 住 吉
- では、お義父様がご住職?
- 麻 生
- そうなんです。
- 住 吉
- 旦那様は会社員でいらっしゃるんですか?
- 麻 生
- はい、そうです。
- 住 吉
- 麻生さんご自身は、ずっと料理研究家でいらっしゃったんですか?
- 麻 生
- いえ、以前は主人と同じ会社で働いていたんですけれども、結婚をきっかけにお寺のお手伝いをするようになって、和食のお料理ってすごく美味しいんだなと気づいてから、お料理を始めました。
- 住 吉
- お寺って、すごい人数の方々のお食事を用意されますよね?
- 麻 生
- そうなんです。500食くらい用意していました。
- 住 吉
- わぁ…! そのお手伝いをされながら、和食の美味しさに気づいて、精進料理研究家になられたんですね。では、“精進料理”というものがどういうものかを、改めて教えていただけますか?
- 麻 生
- 精進料理は、植物性のもののみを使うというのが前提になっていて、お野菜・木の実・海藻などそういうものを使い、肉・魚・卵というような動物性のものは使わない、というのが精進料理の定義になっています。
- 住 吉
- 麻生さんもプライベートは精進料理生活なんですか?
- 麻 生
- 基本的には精進料理をベースにしていて、外食などで(動物性のものが)出てきたら食べます。
- 住 吉
- では、お家では精進料理を?
- 麻 生
- 私は精進料理で、子供はお肉やお魚を多少食べるので、その残りは食べています。
- 住 吉
- 麻生さんは“ゆる精進料理”というものを提唱されているということですが、これは今おっしゃった“精進料理”とはどこが違うんですか?
- 麻 生
- 厳格なお寺さんだと、“五葷(ごくん)”というニンニクやニラなどの臭いものは使わないという決まりがあって、「修行の欲の妨げになるから使わない」などの理由があったりするんですが、栄養は非常に入っているんです。なので、ゆる精進料理では、野菜は全部使う、栄養素が入っているのでニンニクなども全部使う、ゆるやかに考えて精進料理を取り入れていこう、と。ダメと言ってしまうと、「これは使っていいのかな…」といちいち気にしないといけなくなってしまうので、ざっくりと「野菜は全部使おう!」ということを提案しています。
- 住 吉
- ちなみに、ゆる精進料理のレシピやよく使っている食材など、具体的に教えていただけますか?
- 麻 生
- 白和えやがんもどきを作ったりするんですが、大豆食品がタンパク源になっているので、毎食どこかにお豆類などを使うことを心がけています。