第13回 山本雄士さん
- 住 吉
- 実際に、医療コンサルティングというのはどういうことをやっているんですか?
- 山 本
- まさにこのコラボヘルスの推進もそうで、沢山の企業や自治体の方に、データを使って「この人は、例えば肥満やタバコ等といったリスクをやめさせないと、将来沢山医療費がかかって、本人も家族も不幸になるし、自治体も大変だよ」という話を伝えています。ですから、この人にこうしなさいと指南するコンサルティングです。
- 住 吉
- 企業の意識も変わってきたと感じられますか?
- 山 本
- ようやく感じてきています。段々と、「健康というのは経営にとってもリスクなんだな」ということがわかってきています。
- 住 吉
- 「倒れて病院に行く前に…」とおっしゃっていましたが、そういう意味では健康診断は重要ですか?
- 山 本
- 重要です。ただ、問題は「健康診断を受けていれば健康でいられる」と思っている人もかなりいることです。「毎年人間ドックや健康診断を受けているから大丈夫だ」と思っている人が多いんですが、診断結果を上手く使わないと健康にはなれない、ということです。
- 住 吉
- ただ診断結果が送られてくるだけの健康診断よりも、その後フォローしてくれるものを選んだり、あるいは、もし通っている医師の方がいたら、その方に診断結果を持っていって指導してもらったり、そういう意識も大事だということですね。
- 山 本
- 大事です。
- 住 吉
- たまにリスナーさんから「家族が健診に行ってくれない」「タバコをやめてくれない」等というメッセージが届きます。自分のことは自分でケアできますが、他人のことはなかなか大変だと思うのですが…。
- 山 本
- 人にどうやって健康への意識を向けてもらうか、私も日々悩むんです。医者が言っても難しいくらい、健康に意識を持たせるのは難しいです。その一方で、倒れたときにどれだけ人生が変わってしまうか、ということも見てきたので、先ほどの「健康はお財布にも関係する」ということも一つですが、引きずってでも(健診に)連れていくという気合いをぜひ持ってほしいですし、年に一回の健診に連れていくことすら簡単ではないですが、それでも頑張ろうと思ってもらいたいです。
- 住 吉
- もし倒れてしまったらどんなに大変なことが起こるかを、一度ご家族の問題別に話してみることも大事かもしれませんね。皆さん、そこをあまり意識しないで、習慣を続けてしまっているかもしれませんからね。
- 山 本
- そうなんです。元気な状態しか知らないと想像できないですが、大変なんです。
- 住 吉
- 山本さんは、健康診断はかかさず?
- 山 本
- 受けています。ドキドキしながら。
- 住 吉
- 健康への意識が高そうな山本さんでもドキドキしながら?
- 山 本
- 病気になるときはなりますからね。
- 住 吉
- でも、専門の知識があるので、診断結果もご自身で分析できてしまうのでは?
- 山 本
- はい。結果を見ながら「そろそろまずいかもな」と心配したりもしています。
- 住 吉
- それでは最後に、山本さんの「健康の秘密」を教えてください。
- 山 本
- 健康の秘密は“おせっかい”です。人の健康に気を遣うこと、これが結果、自分の健康に必ず跳ね返ってきます。声かけのし合いですから「最近きちんと寝ているか?」「最近野菜は食べているか?」「タバコはやめたら?」というようなことを積極的に言うこと、それに尽きると思います。
- 住 吉
- 山本雄士さん、ありがとうございました!
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