文字サイズ

第44回 桑原竜司さん

第44回 桑原竜司さん

住  吉
面白いですね。モーグル競技は、これまでは上村愛子さんですとか、女子選手に注目が集まっていましたが、今回は日本男子の活躍にもすごく期待が?
桑  原
そうですね。というのは、今年は特に開幕戦から日本男子のほとんどの選手が決勝に行っていて、その中でも堀島行真という選手がオリンピック前最後のワールドカップで優勝していて、それまで連勝していたミカエル・キングズベリーという絶対王者に勝っているので、今とてもメダルが期待されている1人かなと思います。あともう1人、遠藤尚という選手がいまして、今年行われたワールドカップで2位という好成績を獲っていてメダル圏内にいるので、期待されるかなと。
住  吉
さっきリスナーの方から「原大智選手と家族ぐるみのお付き合いで一緒に滑ったことがある」というメールをいただいたんですけれども、原選手はいかがですか?
桑  原
原選手は、モーグルのワールドカップを回るようになった時に、日本人で総合ランキング8位になるという好成績を出す安定の滑りを持っていて、その中でも大きなジャンプも飛べるし、速いのに綺麗な滑りをするという選手です。今季まだ成績が上手く自分の中で出せていないというところがあったんですけれども、オリンピックにはしっかりと照準を合わせて、良い滑りをしてくれるかなと期待しています。トップ選手はみんな大きな技、華麗な技を決めて、それぞれ個性があります。遠藤選手は2回転もある中で板を掴む、グラブという技をしたり、堀島選手は3回転回ったり。
住  吉
3回転!? すごいですね! 平昌はとても寒いじゃないですか。気温は大丈夫なんですか?
桑  原
北米の遠征に行った時などはマイナス35度あることもあるので、そういう部分ではかなり防寒対策は皆さんできているかなと思いますね。
住  吉
ここからはトレーニング方法、身体づくりや食事のお話を伺いたいのですが、モーグルのトップアスリートに求められる身体のトレーニング方法は、どのようなものですか?
桑  原
ずっと脚部を使いながら衝撃の中を滑っていかなくてはいけないので、足腰の体幹がすごく大事かなと思います。練習の中で大きな失敗もしますので、失敗した時に身体が壊れないようなしなやかな身体であることも大事です。
住  吉
実際に滑る以外にはどんなことをされているんですか?
桑  原
先ほどお話ししたウォータージャンプやトランポリンで空中感覚を磨くんですけども、その練習の他に、ジムでスクワットだったり、そういう身体のトレーニングで筋力アップをする、プラス、体力をつけるのに走り込みも大事なので、ランニングトレーニングを行いまして、ほぼ1日、自分の身体と向き合います。
住  吉
ハードですね…。1年間休む時もないですね。食事はどうなんですか?
桑  原
しっかりとしたトレーニングをした時にエネルギーが必要になるので、しっかりと1日3食食べるということと、炭水化物から主食、主菜、副菜とバランス良く栄養を摂るというのが大事ですね。
住  吉
大会直前の食事はどうされているんですか?
桑  原
僕の場合は、食あたりしそうなものはもちろん避けるべきかなと思っていて、それ以外のもので炭水化物とお肉系、魚系、乳製品を摂るということを心がけていました。
住  吉
世界に出ると、日本でいつも食べているものではないという戸惑いもあると思います。
桑  原
はい。なので「心技体」がかなり大事だと思っています。生活の環境が毎回変わりますし、コースも違えば、テクニックの使える部分、使えない部分も出てくるので、そういう部分がすごく難しいですね。
住  吉
集中力も大事ですね。今日はモーグルについて色々と伺ってきましたが、今も桑原さんはプロスキーヤーとして活躍されていて、身体が資本だと思うのですが、健康診断には行っていらっしゃいますか?
桑  原
はい、行っています。
住  吉
では最後に、桑原さんの「健康の秘密」を教えてください。
桑  原
健康の秘密は“バランスの良い食事を摂り、しっかり運動し、しっかり寝ること”です。
住  吉
基本ですね。一番の理想ですよね。桑原竜司さん、ありがとうございました!
ここで、あなたの健康をサポートする協会けんぽ東京支部からのお知らせです。日本人の4人に1人は、糖尿病かその予備軍と言われています。糖尿病は自覚症状がないまま知らず知らずに進行し、様々な合併症を引き起こす怖い病気です。協会けんぽでは糖尿病などの生活習慣病を見つける手掛かりとなる健診を実施しています。自覚症状がなくても油断せず、年に一度は健診を。協会けんぽ東京支部からのお知らせでした。
2月15日(木)のゲストは、ミュージシャン・音楽プロデューサーの高野寛さんです。次回もどうぞお楽しみに!