第51回 純名里沙さん
- 住 吉
- 住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、歌手・女優の純名里沙さんです。
- 純 名
- よろしくお願いします。
- 住 吉
- 宝塚歌劇団在学中にNHK朝の連続テレビ小説『ぴあの』のヒロインになり、1996年宝塚を退団し、女優・歌手として、映画、舞台、CM等で幅広く活躍中でいらっしゃいます。3月14日にニューアルバム『う・た・が・た・り』をリリースしたばかりです。こちらはどんなアルバムなのでしょうか?
- 純 名
- 前回のアルバムは日本語の曲が2曲入っていて、あとは全部英語だったので、今回は全曲日本語でやろうとチャレンジしました。オリジナル曲も、一緒に音楽活動をしている笹子重治さん(Choro Clubのリーダー・ギタリスト)に「作ってください…!」と言っていたんですけど、なかなか曲ができなくて。できたのがレコーディングの1ヶ月前だったんですよ。
- 住 吉
- えっ! 結構迫っていますね…。
- 純 名
- でも曲が良いので、思ったよりも歌詞がスルスルとおりてきてくれて。あとは、初めて作詞作曲両方を担当した『子どものように』という曲も入れたり、『テネシーワルツ』や『黄昏のビギン』など往年の名曲も入っています。『奥さまお手をどうぞ』という懐かしい曲も、ディック・ミネさんのバージョンの歌詞で入れてみたり…今回は日本語にこだわって作りました。
- 住 吉
- ではカバーもオリジナルも、とにかく日本語にこだわったんですね。
- 純 名
- 難しかったです、日本語。
- 住 吉
- でもこれまでずっとお歌いになってきているので…。
- 純 名
- ただ、洋楽が好きなんでしょうね。発音の仕方を英語のように歌った方が、もっと軽く歌えたかなと思いました。
- 住 吉
- 英語のように?
- 純 名
- 英語の方が音楽に乗る感じがするんですよね、私は特に。日本語でどうしてもかたくなってしまう部分も、とにかく柔らかく表現したいと思って頑張りました。
- 住 吉
- 改めて気づいた日本語の美しさや素敵さはありましたか?
- 純 名
- 『奥さまお手をどうぞ』のディック・ミネさんの歌詞はとてもゾクゾクして、すごく想像力をかきたてられるような歌詞がついていたので、それは男になった気持ちで歌えます。あとは、ものすごく良い女の歌である『知りたくないの』。
- 住 吉
- 良い曲ですよね。
- 純 名
- 良い曲なんです。うちの父が大好きで、今回入れたらすごく父が喜んでくれました。
- 住 吉
- 元々は英語の曲ですよね。
- 純 名
- 英語の曲なんですよ。でも、なかにし礼さんの歌詞が秀逸で。カバーはほとんど男性が歌っていらっしゃるんですけど、その理由が歌ってみてわかりました。
- 住 吉
- というと?
- 純 名
- 女性が歌うと、「あなたの過去など 知りたくないの 済んでしまったことは 仕方ないじゃないの」って言えるのかな…と。すごく良い女性なので。歌ってみて、1テイク録って聴き直した時に「あ、ダメだ。録り直したい」と思ったんですけど、とてもキツイ女性になってしまったんですよ。「あなた、どういうこと?」と詰め寄るような歌い方になっていたから、いけないいけない…と。ものすごく可愛い女性のように、純粋になって歌い直したら、もう泣きそうになってしまいました。こんなに良い女性はこの世にいるんだろうかというぐらい、この中に出てくる女性がとても素敵で。
- 住 吉
- 器も大きいですよね。
- 純 名
- こんな女性になりたいって思いましたね。