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第84回 岸部一徳さん、木竜麻生さん

第84回 岸部一徳さん、木竜麻生さん

住  吉
住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、映画『鈴木家の嘘』に出演の岸部一徳さん、木竜麻生さんです。
岸部 木竜
おはようございます。
住  吉
お二人は、11/16公開の映画『鈴木家の嘘』に父と娘の役どころで出演します。岸部さんは個性派俳優としてお馴染みです。木竜さんは2014年にスクリーンデビューされて、『鈴木家の嘘』ではワークショップを経て2000人の中からキャストに選ばれたと伺いました。
木  竜
そうです。岸部さんや原日出子さんたちがご出演されることはもう決まっていて、その映画のヒロインを募集しているオーディションに応募して、ワークショップを受けました。
住  吉
2000人というのはすごいですね。『鈴木家の嘘』を拝見しましたが、胸に迫るといいますか、自分がこうだったらどうなるだろうと、すごく色んなことを感じさせてくれる作品でした。岸部さんがお父さん、原日出子さんがお母さん、木竜さんが娘さんの役ですが、その家族に実は引きこもりのお兄さんがいて、そのお兄さんが引きこもっている中で自殺をしてしまうんですよね。その時に色々とあるんですが、ショックを受けたお母さんが記憶を一部無くしてしまう。それで、家族みんなで「息子の浩一はアルゼンチンに働きに行ったんだよ」と嘘をついたと。
岸  部
思わず嘘をついたので、それをずっと続けないといけなくなってしまって、みんなで一生懸命続けるんです。
住  吉
それが“鈴木家の嘘”なんですよね。みんなで必死に嘘をつくところは、コメディータッチの部分もあるんですが、だからこそ事態全体や、それぞれの家族の構成員、その周りの親戚家族などの思いや悲しさ、戸惑いがリアルに胸に来る作品です。岸部さんは最初に脚本を読んだ時、どんな風に思われたんですか?
岸  部
脚本を読む前に監督から手紙をいただいて。これは監督の実際の体験をもとにしたと聞いていたので、どうしてもそのことが頭にあったまま読んでいったんですが、こういう話だったらよくわかるというのと、映画の脚本なので隙間があるんですよ。その隙間でどんな風に自分の感情が撮影中に出てくるのかとか、そういうのがすごく楽しみになる脚本でしたね。
僕は定年後のお父さんで、息子と向き合ったことがあまりなくて逃げていた。そして結局そういう風になった時に、自分は何もできなかったという後悔と、息子が少しでも、苦しみだけではなく希望みたいなものをどこかに持っていなかったかなというところを一生懸命探そうとする、というお父さんの立場。彼女(木竜さん)は妹の立場だったので、また違いますが…。
住  吉
木竜さんにとっても難しいテーマだったんではないですか?
木  竜
そうですね。今おっしゃったみたいに、母から見た息子と、父から見た息子と、妹から見る兄では感じ方も全然違うというのは脚本を読んでいても感じましたし、娘ゆえの幼さやわがままな部分というのは、現場でも監督がおっしゃっていたので、等身大のわがままに当たってしまう気持ちなどは素直にやろうと思っていました。
住  吉
隙間があるということは、自分で工夫したり、想像してつくっていく部分がたくさんあるということですよね? 映画の中でも特に妹は感情が変化していて、それがすごく伝わってきたんですが、どんな風につくっていったんですか?
木  竜
撮影もなるべく順番に、脚本の流れと同じように撮影をしていただけたのもすごく良くて、あとはワークショップの間に監督とはよく話をしていました。私自身の家族への接し方だったり、家族に持っている気持ちや感覚みたいなものは、割とワークショップの間にちゃんとお話をしていたので、そこで共有できたというのは大きかったです。現場に入ってからは、完全に監督を信頼してやることができたのがすごく良かったのかなと思っています。