第99回 古内東子さん
- 住 吉
- 住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、シンガーの古内東子さんです。
- 古 内
- よろしくお願いします。
- 住 吉
- 1993年にデビューされて、昨年デビュー25周年を迎えられています。記念オリジナルアルバム『After The Rain』が昨年10月にリリースされ、さらにベストアルバム『誰より好きなのに~25th anniversary BEST~』を11月にリリースされました。『誰より好きなのに』は1996年の曲で、当時「恋愛の神様」というように呼ばれていましたが…。
- 古 内
- (当時)23歳とかそこらじゃないですか。今考えても、このキャッチフレーズは酷ですよねという…(笑)。もちろん、周りのスタッフの方々がつけたというか、ファンの方がそう呼んでくれたわけじゃないんじゃないかなと薄々わかってたんですけど…。
- 住 吉
- でも、たくさんの恋愛している人に曲が寄り添ったという感じなんでしょうね。
- 古 内
- すごく大人っぽく、年齢よりも上に思われていたので、当時は。30歳ぐらいだと思われていました。
- 住 吉
- そう言われてみると、お声もすごくシックというか、大人っぽいカッコイイお声ですからね。25年を振り返ると色んな思い出があったと思うのですが、「ニューヨーク」というのがキーワードだと伺いました。
- 古 内
- そうですね。ニューヨークでライブも2009年に1回やって、その後にももう1回やったかな。プライベートでも、ちょっと仕事を休んで3ヶ月ぐらい暮らしに行ったり、ことあるたびに一人旅でニューヨークに行ったりして、レコーディングでも90年代に2、3回行かせてもらったり。
- 住 吉
- 90年代にお仕事で行ったのが初めてのニューヨークだったんですか?
- 古 内
- いや、15歳の時、アメリカに留学していた時に、コネチカット州にいたんですね。そこから電車に乗って行ったのが最初です。
- 住 吉
- 最初のニューヨークは覚えていますか?
- 古 内
- すごく覚えています。強烈に暗くて、怖くて、寒くて。ちょうど父が出張で来ていて、会うために行ったんですけど、もう…寒かったですね。1月とかだったかな。
- 住 吉
- それは寒い…!
- 古 内
- その後に仕事で行った時に、あまりに印象が違うのでびっくりしたんですけど、私の主観だけではなくて、街も綺麗になって、観光地になっていて。
- 住 吉
- そうですよね。住んだ時期はどんな暮らしをしていたんですか?
- 古 内
- 美術館に行ったり、ミュージカルを観たり、一人でご飯を食べに行ったり、地下鉄に乗ってふらふらしたり。
- 住 吉
- 2000年くらいですか?
- 古 内
- そうですね。
- 住 吉
- それでももう20年近く前なんですね。ニューヨークって、クリエイティブな活動をしている方にとっては、ちょっと滞在するだけでも、刺激やインスピレーションがいっぱいの街なのではないかなと思います。
- 古 内
- 街を歩いているだけでもそうですし、ライブや演劇も、行こうと思ったその日にチケットを取って、その日に観られるじゃないですか。日本だと何ヶ月も前にチケットを取らなきゃいけないけれども、その気軽さ、そしてすごくハイクオリティのものが今夜観られて、それが毎日あるというのがすごく刺激的でしたね。
- 住 吉
- その後、結婚、出産を経て、25年ということで、人生において色々な変化もあったと思います。昨年25周年を迎えて、また今年から新しい一歩かなと思いますが、どんな気持ちでこの第一歩を踏み出していらっしゃいますか?
- 古 内
- まずはオリジナルアルバムを6年ぶりに出しまして、制作というものにどっぷり浸かったのは久々で、結婚、出産を経た後に、どんな感じだっけなと思い出すところから入ったんですけど、やりだしたら「そうだ、居場所がここにもあったんだ」という、新鮮なんですけれども懐かしいというか、帰ってきた感じがすごくあったので、とても面白い体験で、それを今後に活かせたらいいなと。新鮮な気持ちと、ずっとやってきた積み重ねたものと、両方良いバランスで持っていけたらいいなと再確認したレコーディングでした。