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第116回 神田京子さん

第116回 神田京子さん

住  吉
住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、講談師の神田京子さんです。
神  田
よろしくお願いいたします。
住  吉
日本の三大話芸が「講談」「落語」「浪曲」。なかでも、講談は500年前からあり、歴史が最も古いんですよね。
神  田
そういう学説ですね。学説と言っても楽屋の説ですけども(笑)。「400年以上」と言う人もいるし、「500年」と言う人もいるし、御伽衆(おとぎしゅう)から始まったと言えば戦国時代からと言いますし…。
住  吉
最近すごく人気で、神田松之丞さんが話題になっていますけれども、「神田」と付くということは同じ一門なんですか?
松  室
そうなんです。同じ一門で、直接の弟弟子ではないんですけど、甥っ子弟子みたいな。私の兄弟子の弟子で。大きく言えば、一門の後輩です。色々指導したけれども聞かなかったヤツ(笑)。
住  吉
ははは(笑)。
神  田
でも、そういう勢いのある子が出るということはいいことですよね。
住  吉
そうですよね。分野全体が注目されますものね。
神  田
本当にそうです。彼の良いところは、「僕は入り口で、先輩方を見てください」という立ち位置を崩さないので、おかげさまで私のお客さんも増えまして。ありがとう、松之丞!(笑)
住  吉
ちなみに、落語好きの方も多いですが、「講談」と「落語」の違いは、と聞かれると?
神  田
大きな違いは、笑いがあるか、それとも物語を進行していくかという。「落語」がどちらかと言うとショートストーリーというか、漫画チックなしせいのお話であって、「講談」は大河ドラマのような。それを映像なく、音楽なく、喋りだけで進めていくというものです。
住  吉
演目は「古典」と呼ばれるものがたくさんあるんですか?
神  田
そうなんです。それが無限にあって…。ただ、「無限にあって」と言うと「数は?」となるんですけど、講釈師も実は把握していないんですよね。
住  吉
では、自分が出会った中から面白そうなものをどんどんレパートリーにしていって?
神  田
ですし、師匠のネタをもらうというのをそれぞれの一門で。師匠が弟子に伝えていくのを全部いただいていく、となると、だいたい1人の師匠につき、2、300は持っていますからね。
住  吉
すごいですね。
神田京子さんは、1999年に二代目神田山陽さんに弟子入りされて、今年で芸道20周年なんですね。おめでとうございます!
神  田
ありがとうございます!
住  吉
そして、講談20周年記念公演の演目が『怪談・番長皿屋敷』。こちらは、歌舞伎など色々な分野で公演されていますが、講談で聞く『怪談・番長皿屋敷』の魅力はなんですか?
神  田
切ないんですよ。パワハラ、セクハラ三昧で追いやられた弱者の叫び。お菊がどんどんいじめられて…。
住  吉
そうか、そういう解釈もできるんですね。
神  田
そういう解釈もできるのは、語り手が女性だからでしょうね。
住  吉
なるほど! 語り手によって、講談も少しずつ言葉などが変わってくるんですか?
神  田
セリフをうんと変えることはないんですけれども、立ち位置を変えることで、ずいぶん読み口は変わってくるんですよ。
住  吉
面白い!
さらに今回…「俗曲」と言うのでしょうか?
神  田
はい。お三味線を弾いて、端唄、長唄、なんでもござれという寄席のお姉さんがいるんですね、桧山うめ吉姉さん。うめ吉姉さんがまた切ない音を出す天才なんですよ。だからお菊の心情に寄り添った三味線の音色を、生で聴いていただこうと。普段、寄席で表立って三味線の方と舞台の上でコラボレーションすることはまずないんです。三味線の方は、陰に潜んで盛り立ててくださるんですが、今回は表に出る三味線のお姉さん、うめ吉姉さんに出ていただいて、私の講談とうめ吉姉さんの三味線で皿屋敷を。