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第129回 森田豊さん

第129回 森田豊さん

住  吉
住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、医師で医療ジャーナリストの森田豊さんです。
森  田
よろしくお願いいたします。
住  吉
台風の影響で千葉県の一部のエリアでは停電や断水が続いています。まだまだ普段通りの生活を送ることができない方も多いと思うのですが、体調面でも大変ですし、不安ですよね。
森  田
そうですね。不便な生活で疲れているところに、さらに気候が急に涼しくなってきていますので、昼と夜の寒暖差のために「寒暖差疲労」と呼ばれる状態に陥っている方も多いのではないかなと思います。疲れがたまってきて、免疫力が衰えたりもしますので、水が確保でき次第、手洗い、うがいなどをして、感染予防につとめることも大切です。
住  吉
そうですよね。こんな時は、歯磨きする余裕がないという方も多いと思いますが、歯そのものの健康は全身の健康と繋がっていることがわかっているんですよね?
森  田
はい、その通りです。歯周病になると、歯周病菌が原因で作られる毒素が悪さをして、心筋梗塞や脳梗塞の引き金になるとも言われていますし、歯の本数が少なくなってくると、だんだん噛めなくなりますよね。そうすると、脳への血流が減るんですよ。これによって、認知症になるリスクが高まるとも言われていますから、全身の健康のためにも、歯のケアを大切にしなければいけません。特に、少なくても年に1回は歯科検診を受けていただきたいです。
住  吉
ということで、今日はクイズ形式で「歯と健康」の最新の医学について伺います。
「歯と健康クイズ」早速、第1問です!

【第1問】食後はすぐに歯を磨いたほうがいい。(YES or NO)
住  吉
これは、「YES」なのではないですか?
森  田
すぐに磨いていますか?
住  吉
磨いていないけど…磨いた方が良いのではないかな…と。
森  田
答えは「NO」なんです。
住  吉
そうなんですか!
森  田
30分待ってから磨いた方が良いんです。食後すぐというのは、口の中が酸性に傾いていることが多いんです。ですから、歯の表面が柔らかく、歯磨きなどをすると傷がついてしまうことが多いです。特に、酸っぱいものや柑橘系の果物などを食べた後は、口の中が酸性に傾いているので、傷がつきやすいんです。30分待つと、唾液の力で歯の表面が硬くなるので、そこで磨くのが正しいです。
住  吉
では、お仕事をされている方など、ランチの1時間の間に食べてすぐに歯を磨いて職場に戻らないといけないという方は…。
森  田
あまり良くないのですが、どうしても時間がないという方は、うがいをして口の中の酸性を少し中和してから磨く。これだけでもずいぶん違うかなと思いますね。

【第2問】歯周病予防により効果的なのは、次のうちどっち?
A. 緑茶 B. ウーロン茶
住  吉
緑茶はカテキンなどが良いと言うので、「A. 緑茶」?
森  田
間違いです。正解は「B. ウーロン茶」なんです。
確かに、緑茶のカテキンにも口の中の菌をやっつける効果があるんですが、ウーロン茶の方が6倍も虫歯予防には効果的だと、大阪大学歯学部らの研究でわかったんです。虫歯菌と甘い糖分がくっつくと、グルカンという成分が作られるのですが、このグルカンを取り除く力がウーロン茶は強い。ウーロン茶の中のポリフェノールが役割を果たしていると言われています。
住  吉
6倍も! それでは、食べた後にすぐ歯を磨くより、ウーロン茶を飲んだ方が良いということですか?
森  田
そうですね。ウーロン茶でうがいをして、30分後に歯を磨く、と。

【第3問】歯周病の痛みや腫れと関係があるのは、次のうちどっち?
A. 気温の変化 B. 気圧の変化
住  吉
痛みや腫れは気圧に関係していそうだから、「B. 気圧の変化」?
森  田
不正解ですね。正解は…両方なんです。
住  吉
え、両方!? ずるい!(笑)
森  田
岡山大学の研究なんですが、気温と気圧の両方の変化によって、歯周病で生じる痛みや腫れの症状が左右されるということがわかったんです。おそらく、自律神経のバランスを崩すからではないかと考えられています。特に、気圧や気候などによって、頭痛や神経痛、喘息なども多くなるということが知られています。
住  吉
そうなんですね。では、今のような日中でも寒暖差がある時期というのは、痛みや腫れも出やすいということですか?
森  田
出やすいですね。