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第134回 矢方美紀さん

第134回 矢方美紀さん

住  吉
乳がんを経験するなんて思っていなかったところに、急にそれがわかって、経験して、生活や仕事はどのように変わりましたか?
矢  方
治療中が、生活や仕事にすごく影響があったなと思っていて。体力も落ちましたし、抗がん剤治療も私は行ったので、その時に髪の脱毛だったり、全身の副作用があって。そういうものをどうやって補ってファッションなどを日々楽しめばいいんだろう、というのはすごく悩んだ点ですね。
住  吉
ウィッグなども活用して、お仕事を続けていらしたそうですね。
矢  方
そうですね。がん患者さんにとって、外見のサポートというのが仕事をする上ですごく大切だなと、自分自身が感じたので、外見のサポートをしてくださる方に出会って、ウィッグの使い方だったり、どういう風にしたら病気をしているかわからない見た目になるかというアドバイスもいただいて、何とか試行錯誤して乗り越えられました。
住  吉
今、生活や体のことで、昔と変わって気をつけていることはありますか?
矢  方
ホルモンのバランスが今崩れている状態なので、体温調節などがすごく難しくなってしまったんです。なので、今の時期だと、もう少ししたら何枚か重ねて着なきゃ…というのができなくなってしまって。今長袖1枚なんですけど、めちゃくちゃ汗が出るくらい暑くなってしまうんです。なので、なるべく着脱できる服装にしようと心がけたり、皆さんこれからニットなどを着るじゃないですか。それも1枚着ると脱げなくなってしまうので、なるべく羽織れるものでニットタイプは選ぼう、とか。
住  吉
重ね着で考えるということですね。普段の仕事の仕方や遊び方も変わりましたか?
矢  方
思っていたよりは、仕事だったり遊び方というのは変わらなくて。去年の例で言いますと、11月頃に友達とプライベートで台湾旅行に行ったんですよ。それも最初は、抗がん剤治療もした後だし、行けないだろうなと思っていたんですが、普通に行けて。でもその時も髪の毛がない状態だったんですけど、ウィッグを被って街中を探索できたので、影響はあまり自分はなかったです。
住  吉
今も「がん」と聞くと、「すごくツラい」とか「死」というイメージを持つ方も多いと思うのですが、そういうイメージを持っている人には、どんなことを伝えたいですか?
矢  方
今まで、25歳で病気がわからなかった自分は、不死身だろうなと思っていたんですよ。絶対に私は死なないタイプだなと。ただ、病気をして、やっぱりいつかは死んでしまうというのは考えないといけないなと思ったので、何があってもいいように、色んな備えや知識を持とうという風に変わりましたね。
住  吉
同世代の若い女性にも、同じように「自分は大丈夫」とか「乳がんは遠い話」と思っている方も多いかもしれませんが、同世代の女性の皆さんに伝えたいことはありますか?
矢  方
自分もなんですけど、「乳がん」という言葉は知っていたんです。ただ、病気になって、どういうことが大変なのか、どういうことを治療でしていくのか、というのは病気になってから知ったので、病気になっていなくても、どういう風になるんだろうということを調べたり、知るということはすごく大事だなと思っていて。若いからこそ、まだ「すぐに病院に行ってください」というのはないと思うんですけども、知識があった方が、将来10年後20年後になった時に、それが役に立つのかなと思います。
住  吉
最後にお仕事の話も伺いたいのですが、声優になろうと思ってSKE48をして、今も勉強しつつ、声優の道を歩き始めつつあるそうですね。
矢  方
そうなんです。元々SKE48に入ったのも、小学校の時から声優になりたいと思っていたのがきっかけだったので、そこを辞めて、改めて声優一本で活動していきたいなということで、今名古屋でアニメのコンテンツをたくさん知っていただきたいなと、イベント等も行ったり、日々頑張っています。
住  吉
本も出版されたとか?
矢  方
そうなんです。今年の4月に『きっと大丈夫。~私の乳がんダイアリー~』という本を出版させていただきました。闘病というよりは、普段1年間過ごした中で、自分が感じたことだったり、これはよかったなということを日記形式で綴っているので、もしよかったら読んでいただけたらなと思います。
住  吉
それでは最後に、矢方美紀さんの健康の秘密を教えてください。
矢  方
健康の秘密は、“無理しないこと”です。
住  吉
大事ですね。無理をしたりして、疲れてストレスが溜まるということは体に良くないですものね。
矢方さんが今取り組んでいるプロジェクトがあるそうですね。
矢  方
そうですね。2021年度に中京テレビで放送予定のアニメ『シキザクラ』という作品に出演する予定で、今色々と動いていて、その番組の一環で制作風景を今公開中なので、ぜひ興味がある方はチェックしていただけたらなと思います。
住  吉
矢方美紀さん、ありがとうございました!
ここで、あなたの健康をサポートする協会けんぽ東京支部からのお知らせです。皆さんは、乳がん検診を受けていますか? 生涯のうちに乳がんになる日本人女性の割合は年々増加し、現在では11人に1人と言われています。協会けんぽでは、加入者ご本人様向けに乳がんなどの様々ながんに対応した生活習慣病予防健診をご用意しています。早期発見、早期治療のためにもぜひご利用ください。詳しくは、協会けんぽ東京支部のホームページをご覧ください。
10月31日(木)のゲストは、昭和大学病院乳腺外科の医師、中村清吾さんです。次回もどうぞお楽しみに!