第171回 森田豊さん
- 住 吉
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なるほど、そんなに都合よくはいかないということですね。
さて、ここまではコロナ太りのお話を伺いましたが、マスクが日常になってきた今、マスクをする上での注意についても伺いたいと思います。 - 森 田
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今よく言われているのは、マスクをしていると身体に熱がこもって熱中症になりやすいということなので、人と2m以上の距離を保てるならマスクは外した方が良いということです。
あと、最近結構言われているのが、マスクによる肌トラブルですね。マスクが肌に擦れたり、むれたり、雑菌が繁殖したりすることが主な原因なんですよね。ですから、マスクを常に清潔に保ったり、家に帰ったら洗顔をしっかりしたり、マスクの素材にも工夫をする、例えばコットン製やガーゼ、シルクのものなど。今、素敵な素材のものも様々開発されて売り出されているので、こういったものを利用するのも良いと思います。
あとは、マスクの際の紫外線対策も忘れずにした方がいいですね。マスクをつけた部分にも、隙間から紫外線が入ってくるんです。ですから、顔全体に日焼け止めを塗ることが大事です。 - 住 吉
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マスクで隠れているから塗らなくてもいいと思っていましたが、ダメなんですね。
ここからは、リスナーの方々の健康の秘訣をご紹介しつつ、森田先生からアドバイスがありましたら伺っていきたいと思います。
「毎朝ステッパーを踏みながら新聞を音読すること。頭と足を動かして声を出していると寝ぼけた頭も次第に活性化してきます。」 - 森 田
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これは素晴らしいことですね。医学的には「デュアルタスク(二つの仕事)」と言われていて、ステッパーを踏むという有酸素運動をしながら、考える脳を使う、この二つの仕事を同時にするということは素晴らしいことで、認知症予防にも非常に効果があると考えられています。
例えば、二人で散歩をしながらしりとりをする、ということもデュアルタスクです。あとは、散歩をしながら、ラジオを聴いて色々なことを想像する、ということもいいかなと思います。 ぜひ生活の中に、このデュアルタスクを取り入れていただきたいと思います。
「熱中症にならないよう、半分凍らせたペットボトルのスポーツドリンクを持ち歩いています。お弁当バックに入れると保冷効果もあるし助かります!」 - 森 田
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これも素晴らしい生活の知恵だと思います。冷たいペットボトルを脇の下や首筋に当てることで熱中症対策になりますし、またお弁当などに利用する保冷効果などによって、食中毒の予防に繋がると言われています。
最近は、凍らせなくても水道水ぐらいの温度でそれを掌に当てる、水道水を洗面器に入れて手を冷やす、ということでもいいんじゃないかと言われています。あまり冷え過ぎると、手の表面の血管が収縮してしまって、身体の熱が外に逃げないので、少しぬるめのお水ぐらいが良い、というような研究結果も出ていますね。 - 住 吉
- 手のひらを濡らすということですか?
- 森 田
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濡らしてもいいですし、常温のペットボトルを手に持つだけでも良いと思いますね。
「家事をしている時や、歯磨きをしている時などに、爪先立ちをしたり、スクワットしたりしています。継続は力なりです!」 - 森 田
- いいですね。継続は力なり、素晴らしい言葉です。特に、つま先立ちやスクワットというのは、下半身の筋力を鍛えることになりますよね。身体の70%の筋肉は下半身にありますから、こういったスクワットやつま先立ちを利用しながら、何か仕事をする、家事をする、歯みがきをする、というのは非常に効率的なことだと思います。
- 住 吉
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皆さん、メッセージありがとうございました! そして森田豊先生、ありがとうございました!
ここで、働くあなたの健康をサポートする協会けんぽからのお知らせです。協会けんぽに加入している皆さんのお勤め先に、生活習慣病予防健診のご案内をお送りしております。来年3月までの期間内のうち、お1人様1回に限り、協会けんぽが健診費用の一部を補助します。年に一度はフィジカルチェック。まずは健診機関を確認して、受診の予約をお願いします。詳しくは「協会けんぽ」で検索してください。
7月16日(木)のゲストは、シンガーソングライターの安藤裕子さんです。次回もどうぞお楽しみに!