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第196回 角田和彦さん

第196回 角田和彦さん

住  吉
そうなんですね。
家の中での暮らし方はどうでしょうか?
角 田
家じゅうの床にセロテープをくっつけて、花粉がどこにあるかを見たことがあるんですけれども、やはり花粉を持ち込んでいるんです。その持ち込んだ状態で寝転がると、あっという間に花粉を吸い込むんですよ。外では良かったんですけど、家に帰ってくると、お風呂に入った後に寝転んだりするので、寝た後に急に鼻水が出てきて、頭痛がする状態で朝起きる、という感じになってしまうんです。だから、そこをなくすためには、まずは花粉を持ち込まないということが必要です。
家に帰ったら、室内着に着替える。最近、玄関にそういう場所を作っている方が結構いるんです。
お部屋に入る前に、玄関で室内着に着替える。特に、靴下やズボン、上着はたくさん花粉がついているので。
よく「花粉をはらう」という方がいるんですけれども、はらうと結構吸い込んでしまうんですよ。だから、花粉がついたままでいいので、そうっと着替える。
そして頭は、できれば掃除機をかけると良いんです。ひどい時、僕は掃除機をかけています。掃除機で花粉を吸ってしまう。
住  吉
そうするとずいぶんマシになると。
角 田
そうすると、部屋の中への花粉の持ち込みが少なくなります。
それから、衣服や寝具は外に干さないようにする。
あとは、寝る前にお風呂で髪の毛を毎日洗って、花粉を落としてしまうということが大切です。そして、もっと綺麗なパジャマや寝間着に着替えて、布団に入る。布団は、花粉がついていることが多いので、掃除機をきちんとかける。  
住  吉
掃除機が良いんですね。
あと、掃除についてなのですが、リスナーの方からこんな質問が届いています。

「アレルギーの原因の一つと言われているハウスダストをなくすために、掃除するときに注意することがあれば教えてほしいです」
住  吉
掃除の仕方で注意するべきことはありますか?
角 田
基本的には掃除機で吸うのが一番良いです。床を拭くと、拭いた時に床に落ちている花粉が舞い上がって、吸い込んでしまうんですよ。なので、先に掃除機をきちんとかけた方が良いです。それから濡れ雑巾で拭いてもらうのは構わないですが、まずは花粉を取るということが大切です。
あと、掃除機の排気口で花粉が巻き上げられることもあるので、排気口の向きは必ず掃除し終わった方に向けて、綺麗な方に排気が出るようにして、掃除機をかけていないところには空気を送らないようにする。
住  吉
なるほど!
角 田
あと、モップのようなもの、化学雑巾のようなものもありますが、静電気でくっつけるものは良いんですけれども、雑巾には色々な化学物質がついているので、それもあまりおすすめしていません。もし使うのであれば、化学物質がついていなくて、静電気でくっつけるだけのものを使っていただいた方が良いと思います。
住  吉
掃除機そのもので、こういうものが良いというのはありますか?
角 田
できれば、細かな粒子が飛び散らないような高性能のフィルターがついたものを使っていただけると良いですね。
住  吉
掃除がすごくポイントになるということがわかりましたが、掃除の時間帯や順番などで気をつけることはありますか?
角 田
朝は花粉が飛ばないんですよ。朝露がある時は。スギ花粉は特に、割れて地面と一体になってしまうので飛ばないんです。道路沿いやコンクリート、アスファルトのところは、朝まで花粉が残っているので朝も飛ぶんですが、ほとんど朝は飛ばないです。
午前10時過ぎ~12時ぐらいになると空気が乾燥してきて、風が出てきて飛び始めます。そこから夜までずっと飛んでいるんですよね。だから、帰ってくる時に花粉を身体につけて家に入ってきますので、掃除は朝ではなく、夕方にみんなが帰ってきた後にすると一番良いんです。床の花粉が取れるので。
住  吉
ではみんなが帰ってきた後にできれば掃除する。
角 田
そうです。そして、その後に布団を床に敷いて寝る。そうすると花粉がほとんどない状態になります。
布団の方も、朝起きたら掃除機をかけて、花粉のないところに干しておくというのが一番良いです。
住  吉
これが掃除のポイントということですね。
あと、お子さんのアレルギーで悩んでいる親御さんはすごく多いと思うのですが、子供が花粉症にならないために親ができることはありますか?
角 田
外で浴びるのは阻止できないことが多いので、マスクをするなりしてもらいたいんですけれども、お家の中では、子供は大人に比べると床に近いですし、小さいお子さんははいはいしたり寝転んだりしますので、床を綺麗にしておくというのは大切です。なので、床と寝具の掃除が一番大切なんです。そうすると、色々な化学物質を掃除機に閉じ込めて捨てられますので、ダニや花粉のアレルギーも減る可能性が高いですね。
住  吉
ちなみに、アレルギー体質というのは、生活環境の変化などで治ることはあるのでしょうか?
角 田
アレルギーを起こしやすいかどうかの体質は、遺伝子上で決められているはずなので、アレルギーを起こしやすいお父さん、お母さんのお子さんは、やはり起こしやすい体質を持っていると思います。敏感に反応できるということです。
問題は、環境が良いかどうかで、食べるものや環境中の化学物質などをうまく整理できるかどうかで決まりますので、そういうことができると良くなります。
遺伝子で決められた部分は治しようがないので、環境と食べ物を改善することで、アレルギーを起こさなくてもいい状態にすることはできます。
住  吉
番組ホームページでは、リスナーの皆さんに健康にまつわるアンケートを行っていまして、今回は「アレルギーで悩んだことはありますか?」と質問しました。
回答は、「はい」が36%、「いいえ」が64%という結果になりましたが、この結果はどうですか?
角 田
2008年の結果と、東京都の2017年の結果の中間ぐらいですので、きっとそんなものでしょうね。
住  吉
なるほど。この先、周りの環境や家の中の環境、暮らし方で、割合も変わり得るのかなということも、今日のお話で感じました。
それでは最後に、角田先生の「健康の秘密」を教えてください。
角 田
健康の秘密は、“有害な化学物質を避ける”です。
住  吉
今日は、かくたこども&アレルギークリニック院長、角田和彦先生にリモートでお話を伺いました。
『アレルギーっ子の生活百科 ―環境汚染からみたアレルギーとのつきあい方』というご著書もあります。電子書籍版もありますので、興味のある方は、ぜひお手に取ってみてください。角田和彦先生、ありがとうございました!
ここで、あなたの健康をサポートする協会けんぽ東京支部からのお知らせです。くしゃみや鼻水が止まらない、もしかしてその原因は、風邪ではなくアレルギーかも。アレルギーの原因は、春先の花粉ばかりでなく、ハウスダストやペットの毛など、一年中身近にあるんです。アレルギーの治療には、お薬の定期的な服用が欠かせませんが、そういったお薬にもジェネリック医薬品を使うことができます。協会けんぽ東京支部では、ジェネリック医薬品のご利用をおすすめしています。
1月7日(木)のゲストは、俳優の堀内敬子さんです。次回もどうぞお楽しみに!