第198回 石井さとこさん
- 住 吉
- 住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、歯科医師で口もと美容スペシャリストの石井さとこ先生です。
- 石 井
- おはようございます。
- 住 吉
-
感染対策にマスクは欠かせませんが…そんな中、石井先生がまとめられた本『マスクしたまま30秒!! マスク老け撃退顔トレ』。
専門の方からご覧になると、マスクの下で私たちの顔は老化しているのでしょうか? - 石 井
- はっきり言って、変化はしています。“老け”という坂を少しずつ…。
- 住 吉
- えぇっ! そうなんですね。何が原因なのでしょうか? 気が緩むのかな…。
- 石 井
- 気が緩むというのもあるんですが、マスクをしていると口元にフタをしてしまうので、口元の運動量が極端に減ってしまうんですよ。
- 住 吉
- 筋肉を動かさないので、たるみなど下向きの引力が働きやすくなってしまう、と。
- 石 井
-
そうです。
今、リモート化しているじゃないですか。スマホなどを見ている時間も長くて、目線が落ちるというのも問題です。
全体的に表情筋の緊張感がなくなってしまって、表情筋を使わなくなっています。 - 住 吉
- あと他にも、マスクに関わらず、具体的な老化の原因があるそうですね。
- 石 井
-
そうですね。老化の原因は色々とあるんですが、マスクで特に増えてきているのが「口臭」。
マスクをしていると口呼吸になったり、飛沫が飛んだりするところから、自分の匂いを感じやすくなっているんですよね。そこへ、歯の汚れやくすみも増えてきて、そして表情筋。日本語はとても便利なんですよ。 - 住 吉
- 口をそんなに動かさなくても話せるということですか?
- 石 井
- そう。日本語は3割しか口を動かしていないというデータもあります。
- 住 吉
-
確かに外国語の方が、喉の奥の方を使ったりしないと発音できない言葉もありますが、日本語は違うと。
筋肉や歯の汚れ、口臭も老化に関係しているんですね。 - 石 井
- 口臭も、歯周病や虫歯の菌など色々とあるんですが、今まではマスクをしていなかったので、匂いを感じるチャンスがあまりなかったんですよ。でもその口臭に気づいてしまうと、「私ももう40歳ぐらいだから、そろそろ老化かしら…」と。
- 住 吉
- 自分が感じる老化ということですね。
- 石 井
- はい。
- 住 吉
- そんなマスク老けを撃退するための「顔トレ」が石井先生の本の中でも紹介されているのですが、この後すぐにリスナーの皆さんができるようなものを教えていただけますか?
- 石 井
- もちろんです。舌を動かすことも大事というトレーニング。あとは、口臭の原因には唾液不足ということもありますので、唾液を増やして、健康を維持する。唾液は、今の時期、色々な情報があるじゃないですか。新型コロナウイルスのPCR検査も唾液だとか、相手に飛沫を飛ばしてはいけないとか。だけれども唾液というのは、自分にとって立派な美容液になってくるんです。健康の上でも。だからそれを増やすようなトレーニングです。
- 住 吉
- まず一つ目が、「は・に・ふ・え・ろトレーニング」。どんなトレーニングでしょうか?
- 石 井
-
これは、「あ・い・う・え・お」の韻を踏みながら、「歯に良いことがたくさん増えますように」という「は・に・ふ・え・ろ」をくっつけました。
自分の口を大きく縦横に動かしながら、声に出して「はー、にー、ふー、えー、ろー」と。最後の「ろー」の時は、巻き舌をしてください。 - 住 吉
- どの発音も、思いきり、大げさにやるということですね。
- 石 井
- そうです。
- 住 吉
- これをどのように取り入れると良いですか?
- 石 井
- 隙間時間にいつでもどうぞ。マスクをしたままでもできるんですけれども、お家でやってもOKです。
- 住 吉
- 「は・に・ふ・え・ろ」の発音に、口の周りの表情筋を使う発音が隠れているんですね。
- 石 井
- そうですね。口輪筋を動かしたり、はっきり喋る、大きく喋る、大きく口を動かす、ということで、口元周りだけではなく、顔全体の表情筋もアップします。最後に巻き舌をすることで、日本人に弱い舌力みたいなものを少しトレーニングしてもらっています。