文字サイズ

第199回 森田豊さん(Blue Ocean Professional オンラインミーティング supported by 協会けんぽ 健康サポート)

第199回 森田豊さん(Blue Ocean Professional オンラインミーティング supported by 協会けんぽ 健康サポート)

住  吉
住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」は、スペシャルバージョンです。
1/16(土)に開催した、「Blue Ocean Professional オンラインミーティング supported by 協会けんぽ 健康サポート」の様子をお届けします。
テーマは「感染症」。24人のリスナー、そして医師で医療ジャーナリストの森田豊先生が参加してくれました。
内容としては、先生による感染症についての講義、そして家庭内感染をどう防ぐかということをリスナーの皆さんとセッションしました。さらに、私自身が新型コロナウイルスに罹患した時の体験を語り、最後はみんなでオンラインおうちヨガの時間も取りました。
今日前半は、まず家庭内感染対策について。リスナーの皆さんと一緒に考えた様子をお聞きください。

―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・
住  吉
今回、ご参加いただくリスナーの皆さんに、家庭内感染について事前にお答えいただきました。

「帰ってきたら玄関でコートを脱ぐ。手洗い、うがいをする」(TAKAKOさん)
住  吉
詳しくお話しいただけますか?
TAKAKO
あまり神経質になったらいけないなと最近思ってきて。神経質すぎても、心がだんだんへこんできてしまうというか、そういう気持ちもあるし、外出して他の人の行動を見ていると、全然気にしないで食事している人とか、マスクをしないまま結構大きな声で喋っている人とか、色々な人を見かけるので…。あまり気にしすぎてもいけないし、でも最低限度のことをするんだったら、玄関でコートを脱いで、手洗い・うがいは最低限度やっておけば、もしかしたら大丈夫なのかなと最近思ってきました。外で携帯電話を触ったから危ないかなとか、このカバンの取っ手は触ってしまったけど大丈夫かな、と思ってしまうときりがないので。
住  吉
すごくわかります。気をつけるべきポイントが多すぎて、全部やろうとすると、日々何もできなくなってしまう。
ただ、玄関でコートを脱ぐだけでも違うのではないかと。
森  田
家に帰ってきて、いきなりリビングに入って、みんなが共有しているものを触ったりするのはいけないので、最初に手を洗ったり、コートを脱いだりするのは、とても良い対策です。
あと、神経質になりすぎないというのはとても良いと思います。長期戦になっていますから、多岐にわたって神経を尖らせていると疲れてしまいますよね。とても良いことをおっしゃっていただきました。
住  吉
疲れると免疫力も下がりますしね。

「歯磨き粉を共有しない。なるべく個室で過ごす。行動記録をつける」(すみれさん)
森  田
そうですね。老化の原因は色々とあるんですが、マスクで特に増えてきているのが「口臭」。
マスクをしていると口呼吸になったり、飛沫が飛んだりするところから、自分の匂いを感じやすくなっているんですよね。そこへ、歯の汚れやくすみも増えてきて、そして表情筋。日本語はとても便利なんですよ。
住  吉
それぞれ素晴らしい家庭内感染対策をされています。
すみれ
医療従事者なので、行動記録は職場からつけるように言われています。
住  吉
行動記録は、どんなことを書き出しているのでしょうか?
すみれ
日付、時間、どこに何時から何時まで滞在して、誰と行ったか、移動手段、電車だったり、バスだったり、ということを書いています。
住  吉
毎日それを書くだけでも結構大変ですね…。
すみれ
大変なので、あまり出歩かなくなりました。
住  吉
でもさすがですね。歯磨き粉を共有しないとか行動記録とかは、まだみんな「言われてみればやった方が良いかも」みたいな…。
森  田
潜伏期が5~6日と長いですから、5~6日前に何をしていたかは覚えていないですよね。やはりこうして書き留めるというのはとても大切だと思います。
住  吉
歯磨き粉も、歯ブラシに直接つけたりするので…。
森  田
そうですね。歯磨きクラスターというのも出た報告があります。一緒に歯磨きをしていたら、大勢の人にうつったと。
歯磨き粉の先や表面にウイルスが付着して、それを共有することによって人から人にうつってしまう、ということが報告されていますね。
住  吉
洗面所でいうと、つい先日、都営大江戸線の方々のクラスターが出た時に、宿直施設の蛇口のところで歯磨きをすることで感染が広がったのではないか、とニュースで報じられていました。
蛇口だと家庭内でも共有するので、大丈夫かなと思ったのですが…。
森  田
蛇口をひねる時は、ウイルスがついているかもしれない手でひねりますよね。それで手を洗うわけです。しっかり洗って、今度またひねる時に、その汚い蛇口をもう1回触ることになりますから、手を洗って最後に蛇口を閉める時には、ペーパータオルなどで閉めるということが大事です。あとは、自動で水が出てくるようなものに切り替えるということも良いですよね。私の診療所も新しいものに替えました。
住  吉
なるほど。あとは、もしドアノブなどの消毒をされている方は、蛇口も常にそこに入れておくと。
森  田
そうですね。定期的に消毒した方が良いです。
住  吉
さらに、質問もいただいているので、ぜひ森田先生にお答えいただきたいと思います。

「赤ちゃんに感染しないか心配です」(歩さん)
森  田
これまで厚生労働省がまとめた報告で、赤ちゃんや子供にも感染することはわかっています。ただ、成人に比べると少ないんですよね。例えば、20代に比べて10歳未満のお子さんとなると、10分の1ぐらい感染者数なんです。
赤ちゃんに感染するとしたら、多くは家庭内感染だと思うんですが、これを食い止めるというのはなかなか難しいですよね。もちろん赤ちゃんにマスクをさせることはできませんし、社会的距離を保つことは難しいと思います。ですから、一緒に住んでいるお父さん、お母さんが感染しないように、外に出た時に気をつける、ということに尽きるかなと思います。
赤ちゃんの症状としては、発熱や乾いた咳などが多いと言われています。比較的、鼻水などの症状はまれだと考えられていますので、参考にしていただければと思います。

「家族が近くにいないので体調が悪くなったときのことが心配です」(nanaさん)