第292回 松井秀太郎さん
- 住 吉
- 住吉美紀がお届けしています、TOKYO FM「Blue Ocean」。今日の「Blue Ocean Professional supported by 協会けんぽ 健康サポート」のゲストは、トランペット奏者の松井秀太郎さんです。おはようございます。
- 松 井
- おはようございます。
- 住 吉
- 松井秀太郎さんは、ジャズピアニストの小曽根真さんが、「これからの時代を担う若い音楽家に活躍の場所をつくりたい」という思いで立ち上げたプロジェクト「From OZONE till Dawn」のメンバーでいらっしゃいます。 小曽根さんは、大学の先生だったのですよね?
- 松 井
- そうですね。自分は国立音楽大学に入学したときにジャズを始めたんですけど、その最初の授業が小曽根さんのアンサンブルの授業で。ジャズの楽しさを初めて教わって、ジャズにのめりこんでいくきっかけをたくさんつくってくださいました。
- 住 吉
- 今は、小曽根さんはどのような存在ですか?
- 松 井
- 今でも大きなきっかけをたくさんいただきますし、最近一緒にたくさん演奏させていただいて、今まで見たことがなかった世界というか、新しい自分に気づかせてもらえるというか…。とても幸せです。
- 住 吉
- 松井秀太郎さんは、国立音楽大学附属高校音楽科を経て、同大学のジャズ専修を首席卒業されています。高校在学中からクラシックコンクールで多数入賞されていて、大学でジャズと出合ったと。大学在学中からはプロの活動を開始されています。
トランペットを始めたきっかけは何だったのでしょうか? - 松 井
- 小学3年生のときに、金管バンドクラブのオーディションがありまして、そこになんとなく行ってみたのがきっかけです。「メロディーを吹いているトランペットという楽器がとてもかっこいいな」と思って、そこでトランペットを選んで、始めました。
- 住 吉
- その場で?
- 松 井
- そうですね、その場で少し練習して、オーディションをするという金管バンドがありまして。
- 住 吉
- おもしろいですね。それでトランペットを始めたら、すぐに楽しく?
- 松 井
- そうですね。結構のめりこんでしまって、そのまま中高と。それで大学でジャズを始めました。
- 住 吉
- トランペットは、どういうところが一番おもしろいと感じたのですか?
- 松 井
- 花形の楽器といいますか、メロディーを吹いたり、キラキラした華やかな音もあれば、優しい音色もあったり。オーケストラだったり、ポップスだったり、ジャズはもちろん、色々なところで使われている楽器で、とてもかっこいいなと。
- 住 吉
- 性格的にも、「センターに立ちたい」というような、目立ちたがりの子供でしたか?
- 松 井
- そんなことはなかったと思うんですけど…まあ、そうだったのかもしれないですね(笑)。
- 住 吉
- 「楽しい」ということと「才能がある」ということは、また別のことかもしれませんが、「このまま行っても形になりそうだ」というようなことも、中学や高校で感じられたのですか?
- 松 井
- 色々な方に出会う中で、例えば自分はチャイコフスキーがすごく好きなんですけど、中学生のときに、中学の先生がチャイコフスキーを聴かせてくれて、そこでチャイコフスキーの曲をやって、「クラシックって素晴らしいな」「トランペットって素晴らしいな」と思ったり。それこそ、小曽根さんもそうですけど、自分が音楽をやっていく中で、色々な機会を皆さんに与えていただいて、たくさん色々なことができたかなと思います。
- 住 吉
- 最初は、クラシックのトランペットを?
- 松 井
- はい、高校まではオーケストラを中心にクラシックをやっていました。
- 住 吉
- その後、国立音楽大学に入られたときには、ジャズに行こうと思っていたのですか?
- 松 井
- そうですね、そこでジャズ専修に。
- 住 吉
- それはどうしてですか?
- 松 井
- ジャズ専修の先生が、小曽根さんやエリック・ミヤシロさんなど、本当に素晴らしい先生方がたくさんいらして、ここで4年間勉強してみたらどうなるんだろうと思いまして。
- 住 吉
- クラシックを追求したいという気持ちはそんなに?
- 松 井
- もちろんその気持ちもあったんですけど、クラシックもやりながら新しいジャンルに足を踏み入れてみたいなと思いまして、ジャズ専修に進むことにしました。