健康企業宣言®認定取得事業所レポート 第9回 出光ユニテック株式会社様
出光ユニテック株式会社の健康経営にご尽力された高萩さん(左)、德田さん(右)
東京都港区に本社を置く「出光ユニテック株式会社」は、プラスチック加工製品の研究開発や製造、販売を行っている事業所です。独自の加工技術を活かし、容器やパッケージのスリム化による省資源や廃棄物削減にも貢献され、生分解性プラスチックを使用した加工製品の国際認証※も取得しています。環境のことを考えた取り組みにも力を入れています。
全国各地にある事業所や工場などと連携を取りながら、2018年12月にSTEP2の「金の認定」を取得されました。「令和4年度 東京都スポーツ推進企業」の認定のほか、スポーツ庁が実施する「スポーツエールカンパニー」にも2019年度から連続で認定されています。
今回は、同社の健康企業宣言の金の認定取得に尽力された、総務部人事課の高萩さんと德田さんにお話を伺いました。
※「PLALOC MFS-406」において生分解性プラスチックの国際認証「OK compost INDUSTRIAL」を取得……欧州の国際機関のTUV AUSTRIAが実施する生分解性プラスチックの国際認証のひとつで、都市型ゴミ処理場において生分解が可能で、そのコンポスト(堆肥)が動植物の生育などの環境に安全であることを認証するもの。
すでにある制度と紐づけ、社員に周知
御社が健康経営の取り組みを始められたきっかけや、健康企業宣言に応募されたきっかけをお聞かせください。
- 德田
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2018年に、親会社の出光興産株式会社が、経済産業省が実施している「健康経営優良法人」に認定されたのがきっかけです。健康経営が世間でも話題になっていて、これからますます大切になってくると感じ、社員の健康増進、採用での訴求力向上などを目的に弊社も取り組んでいきたいと考え、人事課に健康増進担当者を配置いたしました。
私自身まずは「健康経営エキスパートアドバイザー※(東京商工会議所認定)」の資格を取得しました。「どのように取り組んでいくべきなのか」という方向性を検討していくうえで、指標があると今後の取り組みも進めやすいと思い、「健康企業宣言」に応募しました。
※「健康経営エキスパートアドバイザー」……健康経営に取り組む上での課題を抽出・整理したうえで、課題解決に必要な取り組みを企業等に提案し、実践をサポートする役割。

資格の取得など、力を入れて取り組まれたのだと感じます。金の認定を受けるにあたり工夫された点はありますか?
- 德田
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健康経営について、改めてイチから始めるということではなく、すでにある制度などとどう紐づけていくかということを考えて進めていきました。
- 高萩
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「1つの取り組みが1つの目的だけで成り立っているのではなく、さまざまな観点からアプローチをして使えるものだ」ということへの社内の理解を深めていきました。周知を行うことで、「この制度は健康の面にも活きるんだ」という見方を社員にも持ってもらいました。まずは私たちから「健康」という言葉を積極的に発信していくことで、「何かな」と興味を持ってもらうところから始めました。
高萩夏生さん
- 德田
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具体的に、時間単位有給休暇やフレックスタイム制などは、健康経営に取り組む以前から検討・実施していたものだったので、まずはそこから始めていきました。有給休暇の取得率も以前から高かったので、それらを改めて周知することで社員の気づきを広げていきました。
- 高萩
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事業所だけでなく製造の現場で働いているみなさんにとっても心身の健康は大切ということで、有給休暇は取れる限りしっかり取っていこうと、以前から働きかけをしてきています。そのような雰囲気があるので、安定的な取得率が続いているのだと思います。
- 德田
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定期的に所属部署別の取得状況を報告したり、取得推奨の連絡をしたりしています。