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2 メンタルヘルス 自分でできる―メンタルヘルスケア

2013年8月9日配信 連載33回
助け合ってストレス社会を乗り切ろう

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ストレスに早めに気づいて、上手にコントロールすれば、トラブルを未然に回避することもできます。そのためには、私たち一人ひとりが自分でストレスに対処するだけでなく、周囲の人のサポートや公的な相談窓口などを活用することも大切になります。

【監修】 山本晴義 先生
医学博士 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長
神奈川産業保健総合支援センター相談員 埼玉学園大学大学院客員教授

心も体も社会的にも、健康であることを目指して

いかに上手にストレスをコントロールしていくかが、このストレス社会を生き抜くキーポイント。「私はどこも悪いところがないから健康だ」という人が多いのですが、病気でないということと、本当に健康であることは違います。本当の「健康」とは、心と体はもちろんのこと、社会的にも健康である状態をいうのではないでしょうか。

人は人から必要とされ、認められることで社会のなかに居場所ができます。言い換えれば、家庭や職場に自分の役割があること、社会のなかに自分の居場所を感じられることが社会的にも健康であるといえるでしょう。

だからこそ、私たちはお互いに支え合い、存在価値を認め合っていくことが大切なのだと思います。過度の競争社会のなかで、だれもが人に冷たくなり、自分さえよければと考えがちですが、人は一人では生きていけないものです。他人との絆(きずな)やコミュニケーションを大切にすることによって信頼関係が生まれ、自分自身も周囲のことも大切にできるようになります。あなたが元気になれば、あなたの周囲の人も元気になっていくことでしょう。

抱え込まないで助けを借りよう

心のトラブルも体のトラブルと同様、ストレスや心のトラブルについての知識をもち、セルフケアを行うことが肝心です。しかし、心のトラブルは気づくのが遅れたり、人に相談できず、抱え込んでしまうことが少なくありません。ストレスを上手にコントロールするためには、セルフケアに加えて、職場なら職場全体で、また家庭なら家族みんなで取り組むことが重要になってきます。それには、まず、職場でも家庭でもコミュニケーションをよくし、お互いにサポートや気配りをできる環境づくりを心がけることです。

その第一歩として、「おはよう」「行ってきます」「ごちそうさま」など、基本的なあいさつから始めて「ありがとう」と感謝の気持ちを忘れずに伝えるようしましょう。あたりまえのことのようですが、意外とできていないことが多いのです。

また、日ごろから悩みがあれば、相談できるサポーターをもっておくことも大切。職場に頼れる人が多いこともよいのですが、職場を離れたところにもサポーターがいればより安心です。学生時代の友人や趣味のサークルでの友人など、仕事を離れてリラックスできる相手が好ましいでしょう。そして、悩みは抱え込まないで相談することが大切なのはもちろんのこと、周囲の人が悩んでいるようであれば、「相談にのるよ」と声をかけ、話を聞いてあげましょう。

また、下記のような相談窓口があることを知っておき、そうした窓口を利用したり、利用をすすめたりしてもよいでしょう。

心のサポーターとはこんな人

あなたにとって、次のような人が多いほど、ストレス対応力が高まるといえるでしょう。
●会うと心が落ち着き、安心できる人
●気持ちが通じ合う人
●常日ごろ、あなたの気持ちを敏感に察してくれる人
●あなたを日ごろ認め、評価してくれる人
●あなたを信じて、あなたの思うようにさせてくれる人
●あなたの喜びをわがことのように喜んでくれる人
●個人的な気持ちや秘密を打ち明けることのできる人
●お互いの考えや将来的なことなどを話し合うことができる人
(参考 筑波大学宗像恒次教授による「社会的支援ネットワーク」チェックシートより改編)

メンタルヘルスについての相談窓口

●各都道府県の精神保健センター
●勤労者メンタルヘルスセンター
●もよりの保健所 など

※相談窓口については、こちらも参考にしてください。
〈こころの耳 働く人のメンタルヘルスポータルサイト(厚生労働省)〉
専門相談機関 http://kokoro.mhlw.go.jp/agency/worker/