文字サイズ

働き女子も気にしてほしい。見逃されがちな女性の病気

働き女子も気にしてほしい。見逃されがちな女性の病気

がん検診を定期的に。月経随伴症状では我慢せずに受診を

とはいえ、それらの変化は一朝一夕に実現するものではありません。まずは女性一人ひとりが、女性特有の健康課題に対するリテラシー(ナットビームによるヘルスリテラシーの定義;健康情報を入手し、理解し、評価し、活用するための知識、意欲、能力のこと)を持ち、適切な対策をとりましょう。

わが国では、子宮頸がん検診は20歳以上2年に1回、乳がん検診は40歳以上2年に1回が推奨されています。乳がん検診は年齢や家族歴などに応じて、マンモグラフィー、超音波など各自に適した方法で行うことが重要です。

また、ひどい月経痛や過多月経、無月経などの自覚症状があるのに「月経が重いだけだから」、「月経がないほうが楽」と放置することは問題です。婦人科疾患や内分泌疾患など病気が隠れている可能性があります。適切な栄養、鉄剤、鎮痛薬や低用量ピル、漢方薬などを用いた適切な治療によって改善し、心身ともに楽になることがあります。

働く女性の月経異常には、職場内、職場外のさまざまなストレスが影響しているといわれています。職場に産業医などの産業保健職がいればそこで相談したり、婦人科に行くのはハードルが高い場合は、女性外来、女性内科などの選択肢もあります。このように女性が直面する多くの健康課題について、厚生労働省研究班「女性の健康推進室ヘルスケアラボ」(参考用外部リンク参照)には、女性特有の病気の解説や、女性の病気のセルフチェック表が紹介されています。こうした正しい情報を活用することも、リテラシー向上につながります。

参考文献

荒木 葉子 先生

監修者 荒木 葉子 先生 (産業医・内科医 荒木労働衛生コンサルタント事務所所長)
慶應義塾大学医学部卒業後、内科・血液内科専攻。カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学。報知新聞社産業医、NTT東日本東京健康管理センタ所長を経て、現在荒木労働衛生コンサルタント事務所所長。内科専門医・産業医・労働衛生コンサルタント。企業の労働衛生と半蔵門病院で内科診療を行う。主な著書に『臨床医が知っておきたい女性の診かたのエッセンス』(医学書院)、『働く女性たちのウェルネスブック』(慶應義塾大学出版会)など。