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運動は、こまめに動いたり歩数を増やすところから始めよう

運動は、こまめに動いたり歩数を増やすところから始めよう

 秋は運動をするには適した季節。これを機に体を活発に動かすことを習慣づけると、糖尿病やがんなど生活習慣病のほか、足腰の故障、うつ病や認知症などになるリスクを下げられます。毎日しっかり歩いたり、少しきつめの運動を追加すれば、将来的に健康寿命を延ばすことにつながりそうです。

毎日体を活発に動かせば病気のリスクは逃げて行く

日頃から積極的に体を動かすようにしていると、がん、糖尿病、心臓病、脳卒中、足腰の痛み、うつ病、認知症などになりにくいことがわかっています。逆に言うと、特に運動習慣もなく、日常生活でもこまめに動くようなタイプではない人は、上記のような病気に陥る危険があります。実際わが国では、年間5万人を超える人が「身体活動不足」が原因で亡くなっているという報告があります。

健康維持のためにはどの程度体を動かせばいいかというと、厚生労働省では「健康づくりのための身体活動基準2013」にて、18~64歳 については「歩行以上の強度の身体活動を毎日60分」、「息が弾み汗をかく程度の運動を毎週60分」としています。

日常を活動的にすることからはじめよう

デスクワークの人、あまり動き回っていない人などは、まずは毎日こまめに体を動かすような習慣をつけることが大切です。立ったり座ったり階段を上り下りしたり…という、日常の活動で消費されるエネルギーのことを、「NEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis;非運動性活動熱産生)」といいます。立っているだけで、安静時の1.2倍のエネルギー量を消費し、歩けば3倍も消費することがわかっているので、次のような習慣はダイエットにも役立ちます。


  • 通勤や買い物などではなるべく階段を利用する
  • 職場では座りっぱなしではなく、歩き回る時間を増やす。コピーを取りに行ったり、別フロアのトイレを利用するなど
  • 家庭では家事労働をきびきびと行ったり、まめに動くようにする。立ってアイロンをかけたり、洗濯物を干す際に、上半身だけでなく体全体を動かすなども効果的

森谷 敏夫 先生

監修者 森谷 敏夫 先生 (京都産業大学現代社会学部 健康スポーツ学科 教授)
1980年、南カリフォルニア大学大学院博士課程修了(スポーツ医学、Ph.D.)テキサス大学、テキサス農工大学大学院助教授、京都大学教養部助教授(准教授)、カロリンスカ医学研究所国際研究員(スウェーデン政府給付留学)、米国モンタナ大学生命科学部客員教授などを経て、1992年、京都大学大学院人間・環境学研究科助教授(准教授)、2000年から同科教授。2016年から京都大学名誉教授および共通教育推進機構教授、2017年から現職。専門は応用生理学とスポーツ医学。国際電気生理運動学会会長、アメリカスポーツ医学会評議員、日本運動生理学会理事ほか、複数の要職兼務。主な著書は『メタボにならない脳のつくり方』『人は必ず太る しかし 必ずやせられる』ほか。