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全身の健康にかかわる歯周病。毎日のケアと、定期的なチェックが重要

全身の健康にかかわる歯周病。毎日のケアと、定期的なチェックが重要

歯周病の人は増加傾向。日頃のケアだけでなく、歯科医院でチェックや指導も受けよう

国の「21世紀における第二次国民健康づくり運動」である「健康日本21(第二次)」(2013年度~)では、目標項目に「歯の喪失防止」「歯周病を有する者の割合の減少」を掲げ、2018年に行われた中間評価において前者は「改善」、後者は「悪化」と評価されています。

しかしながら、後者については、日本口腔衛生学会・歯科疾患実態調査解析評価委員会による「平成28年歯科疾患実態調査(厚生労働省)」とその前回調査(平成23年歯科疾患実態調査」)の比較解析では、歯周病の有病状況について、この5年間で悪化したものが少なかったことが報告されています。また前回調査時点では前々回調査(平成17年)時より歯周病が減少したことが報告されていますので、歯周病にかかっている人の割合の増減は不確かな面があるといえます。

しかし近年は「歯の喪失防止」が進み、歯の数が増えてきたため、歯周病にかかる歯の数も増えています。割合だけでなく量的な面も加味すると、歯周病は増加傾向にあると考えられます。

歯周病を予防するためには、セルフケアとして毎日のていねいな歯みがきやデンタルフロス・歯間ブラシの使用によりプラークを残さないことが重要です。たばこの煙は歯周組織に直接悪影響を及ぼすため、未成年の喫煙防止(防煙・禁煙)も重要です。

加えて専門家によるプロフェッショナルケアとして、定期的な歯科健診と予防処置も欠かせません。最近は予防に力を入れている歯科医院が増えてきているので、早い段階で受診し、定期的な受診を続けることをおすすめします。

*日本口腔衛生学会歯科疾患実態調査解析評価委員会. 平成28年歯科疾患実態調査の解析作業報告および今後に向けた提言. 口腔衛生会誌. 2018; 68(2):106-113

安藤 雄一 先生

監修者 安藤 雄一 先生 (国立保健医療科学院 生涯健康研究部 主任研究官)
1983年新潟大学歯学部卒業。新潟大学歯学部予防歯科学講座医員、同助手、新潟大学歯学部附属病院講師、国立感染症研究所口腔科学部歯周病室長、国立保健医療科学院口腔保健部口腔保健情報室長、同生涯健康研究部上席主任研究官、同統括研究官を経て、2019年より現職。