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メタボや肥満につながる生活習慣は、うつ病の発症リスクも高める!

メタボや肥満につながる生活習慣は、うつ病の発症リスクも高める!

食事パターンや微量栄養素との関連も

また、国内の別の研究で、食事パターンや栄養素とうつ病との関連も報告されています。*2 野菜や大豆製品などの摂取が多い「健康日本食パターン」が最も多かった群では、最も少なかった群よりも抑うつ症状が約6割も少なくなっていました。また、血中の葉酸やビタミンB6、ビタミンD濃度と3年後の抑うつ症状の傾向をみたところ、「男性で葉酸濃度が高い群」「ビタミンB6濃度が高い群」「ビタミンD濃度が高い群」で抑うつ症状が低くなっていました。

「健康日本食パターン」で取り上げられている食材は、にんじん、かぼちゃ、きのこ、緑の葉野菜、キャベツ、白菜、大根、かぶ、その他の根菜類、豆腐、厚揚げ、納豆、海藻、芋、くだもの、緑茶、小魚などがあり、葉酸やビタミンC、Eが多く含まれるため、それらの相乗効果が改善に影響したと考えられています。

現代人の食事では、ビタミンやミネラルのような微量栄養素が不足しがちです。葉酸は葉物野菜や納豆など、ビタミンB6は肉や魚、レバーなど、ビタミンDは魚介類やきのこ類などに含まれているので、それらを積極的にとるように心がけましょう。また、鉄(レバーや赤身肉、青菜類に多い)、亜鉛(カキ、牛肉、レバー、大豆製品などに多い)も、摂取量が少ないとうつ病をもたらす可能性が指摘されています。

メタボとメンタル不調の両方を予防するためにも、食生活に気を配り、適度な運動を習慣的に行いましょう。

なお、既にメンタルに不安を感じるという人は、当コーナーの「メンタルヘルスケア」コーナーを参考に、早めにセルフチェックやセルフケアを行いましょう。

*1 Hidese, Shinsuke, et al. "Association of depression with body mass index classification, metabolic disease, and lifestyle: A web-based survey involving 11,876 Japanese people." Journal of psychiatric research 102 (2018): 23-28.
*2 南里明子, 溝上哲也, 食事・栄養要因および食事パターンと抑うつ症状との関連, 心身医学 54(9), 835-841, 2014

監修者 板倉 弘重 先生 (芝浦スリーワンクリニック名誉院長)
東京大学大学院医学研究科卒。同大学第三内科、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授、茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授等を経て現職。日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。