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65歳を過ぎたら、メタボ対策から切り替えて取り組んだほうがよい対策とは?

65歳を過ぎたら、メタボ対策から切り替えて取り組んだほうがよい対策とは?

食事、運動、社会参加をフレイル対策の柱に

フレイルの予防・改善には、食事の改善、身体活動、社会参加――の3つが柱になります。

  • 食事の改善…栄養バランスがとれていることを基本として、筋肉のもとになるたんぱく質をしっかり摂ることが重要なポイント。肉、魚、卵、大豆食品、乳製品などをまんべんなく積極的に摂りましょう。1日の目標としては、手のひらにのるサイズの肉、魚、豆腐、卵をそれぞれ食べるようにするとわかりやすいでしょう(東京都福祉保健局ホームページ図5.1日に必要なたんぱく質量の目安を参照)。それらをよく噛めるように歯や口の健康にも気配りを。
  • 身体活動…筋力の低下を防ぐことで寝たきりのリスクが軽減され、心の健康にもよい影響が期待されます。適しているのは有酸素運動で、おすすめは歩くこと。65歳以上は1日の歩数で男性7,000歩以上、女性6,000歩以上を目標としましょう。
  • 社会参加…社会的なつながりを保つこともフレイルの予防に有効です。趣味の集まりや地域のボランティア活動などに参加することがすすめられます。
 

参考文献

  • * Murayama H, Kobayashi E, Okamoto S, et al. National prevalence of frailty in the older Japanese population: Findings from a nationally representative survey. Archives of Gerontology and Geriatrics, 2020.

荒木 葉子 先生

監修者 荒木 葉子 先生 (産業医・内科医 荒木労働衛生コンサルタント事務所所長)
慶應義塾大学医学部卒業後、内科・血液内科専攻。カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学。報知新聞社産業医、NTT東日本東京健康管理センタ所長を経て、現在荒木労働衛生コンサルタント事務所所長。内科専門医・産業医・労働衛生コンサルタント。企業の労働衛生と半蔵門病院で内科診療を行う。主な著書に『臨床医が知っておきたい女性の診かたのエッセンス』(医学書院)、『働く女性たちのウェルネスブック』(慶應義塾大学出版会)など。