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健診で問題がない人でも、禁煙しなきゃダメ?

健診で問題がない人でも、禁煙しなきゃダメ?

メタボ予防に禁煙は必須。必要なら禁煙治療も

禁煙は必須――といっても、体になじんだ長年の習慣を変えることは簡単ではないでしょう。挫折しやすいといわれる禁煙行動を何とか成功させるために、以下のようなことを参考にしましょう。

・たばこが吸いたくなったら……吸いたいという気持ちが続くのは、1~2分ほどといわれます。その間、深呼吸を繰り返す、お茶を飲む、ガムを噛む、氷を口に含むなどの工夫でたばこから意識をそらしましょう。

・どうしても禁煙できないとき……ニコチン依存症になっているかもしれません。薬局で市販されているニコチンパッチやニコチンガムを使用するか、禁煙外来を受診しましょう。いくつかの条件を満たすと健康保険で治療が受けられます。加熱式たばこも治療の対象になります。また、2020年12月から、禁煙治療用アプリも禁煙外来で処方されるようになりました。

こうして、うまく禁煙が続けられるようになると、以前より食欲が増すことが往々にしてあります。その結果、つい食べ過ぎて太ってしまうことが少なくありません。禁煙と同時に、肥満にも注意しましょう。


板倉 弘重 先生

監修者 板倉 弘重 先生 東京大学大学院医学研究科卒。同大学第三内科、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授、茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授等を経て現職。日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。