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健診結果で「要経過観察」って、何もしないでいいってこと?

健診結果で「要経過観察」って、何もしないでいいってこと?

【こたえ】
検査値に、基準値の範囲から外れているものがあり、体調変化に注意しながら様子を見ようという診断です。現段階では、さらなる精密検査や治療が必要というレベルではないものの、何もしないでいると、いずれ悪化する可能性があります。生活習慣を見直して、次回の健診では「異常なし」をめざしましょう。

「要経過観察」は、悪化の可能性があると考えるべき

より詳しい検査で調べたり、早めに医療機関に受診すべき、などという診断ではないからといって、「次の健診まで様子を見ていればいいんだ」と判断してしまうのは危険です。

「要経過観察」と診断されたら、まずは食事や飲酒、喫煙、運動などの生活習慣を振り返ってみましょう。不規則な食事やかたよった栄養バランス、飲みすぎ、運動不足などに心当たりはないでしょうか。いまだに、たばこを手放さない生活をしていませんか。こうした好ましくない生活習慣の積み重ねの結果が検査数値に表れます。何もしないでいれば、次回の健診では「要精密検査」「要治療」に移行してしまうかもしれません。

経年変化や家族の健診結果にも注目を

毎年定期的に健診を受けている人は、今回の数値を前回やその前の数値と比べてみることも大切です。前回までは基準値内だったのに、今回は基準値から外れたものは、次回はさらに悪化する可能性があります。また、基準値内ではあっても、年ごとに少しずつ悪化している場合も、生活習慣を見直さないと次回は基準値から外れてしまう恐れがあります。

家族も健診を受けているなら、その結果にも注目しましょう。家族同士は生活習慣が似ているため、お互いに同じような危険因子をかかえている可能性があり、病気の予防や早期発見につなげられるでしょう。また、「家族性高コレステロール血症」のような遺伝性の病気に気づくこともあるかもしれません。

板倉 弘重 先生

監修者 板倉 弘重 先生 東京大学大学院医学研究科卒。同大学第三内科、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授、茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授等を経て現職。日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。