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メタボだった親も、高齢になるにつれて食が細くなり……注意すべきことは?

メタボだった親も、高齢になるにつれて食が細くなり……注意すべきことは?

フレイル予防には、たんぱく質とビタミンDの摂取が大切

フレイル予防に重要な栄養素は、筋肉量の維持に必要なたんぱく質です。一般に、加齢とともに筋肉量は減少し、70歳代では20歳代に比べて3~4割ほど減ります。ここに低栄養が加わると、エネルギー不足を補うために筋肉を構成するたんぱく質が分解されてエネルギーに変換され、筋肉量はますます減っていきます。

「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」では、高齢者が筋肉量を維持するためには、1日に体重1kgあたり1.0gのたんぱく質をとることが望ましいとしています。主なたんぱく質源となる肉と魚に、牛乳や卵、豆腐、納豆、チーズなど、手軽にとれる食品もあわせて利用しましょう。

さらに、たんぱく質とともにビタミンDの摂取も重要です。ビタミンDは、骨を強くするために欠かせない栄養素であり、筋肉の合成にもかかわっているので、その不足は骨折や転倒のリスクを高め、要介護状態を招きかねません。ビタミンDは魚、卵、きのこ類などに多く含まれるので、意識して食べるようにしましょう。また、ビタミンDを増やすためには、日光に当たることも欠かせません。近所を散歩するなど、積極的に戸外に出るようにしましょう。

以上のようなことに留意してフレイルを防ぐことが、健康長寿につながります。

参考文献

  • *1 「サルコペニア診療ガイドライン2017年度版」

板倉 弘重 先生

監修者 板倉 弘重 先生 東京大学大学院医学研究科卒。同大学第三内科、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授、茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授等を経て現職。日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。