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一刻も早い治療開始が重要な脳梗塞。メタボ予備群の人も要注意

一刻も早い治療開始が重要な脳梗塞。メタボ予備群の人も要注意

生活習慣病が脳梗塞の主な危険因子

脳梗塞には主に5つの危険因子が指摘されています。それらへの注意とともに、暑さが残るうちはこまめな水分補給で脱水予防も心がけましょう。

①高血圧……脳血管に強い圧力がかかり続けると、動脈が詰まりやすくなったり、破れやすくなったりします。減塩対策を徹底しましょう。

②糖尿病……血糖値が高いと血管が傷つきやすくなります。脱水も進みやすいので、摂取エネルギーが大きくならないような食生活を保ちましょう。また、投薬治療をされている人は低血糖に注意しましょう。

③脂質異常症……動脈硬化を防ぐため、脂肪の多い食事を控え、コレステロールの吸収を抑える食物繊維の多い食品を積極的に取りましょう。

④不整脈(心房細動)……心房の動きが不規則になり、滞った血液が心臓内で血栓になることがあります。心電図検査を定期的に受けて心房細動の早期発見を心がけましょう。

⑤喫煙……ニコチンが血圧上昇や動脈硬化を進めます。一刻も早く禁煙するに越したことはありません。


板倉 弘重 先生

監修者 板倉 弘重 先生 東京大学大学院医学研究科卒。同大学第三内科、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授、茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授等を経て現職。日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。