文字サイズ

お酒を飲まないのに脂肪肝に! NAFLDにご注意を

お酒を飲まないのに脂肪肝に! NAFLDにご注意を

予防には食べすぎや運動不足の改善を

脂肪肝の治療薬はなく、食生活や運動など生活習慣を改善することが予防と治療の基本となります。

・肥満を防ぐ……摂取した糖質はブドウ糖に変化して血液中を流れるが、肥満になるとインスリンの効果が悪化してブドウ糖が細胞に取り込まれなくなり、肝臓に蓄積されて中性脂肪がたくさん作り出されることになる。肥満の人が体重の7%を減らすと肝機能が改善することが明らかになっている。

・糖質をとりすぎない……ラーメンとチャーハンのセットのような、糖質食品を重ねた食事はNG。ごはんはひと口分を減らす、茶碗を小さめにするなどの工夫をして、おかわりはしないこと。果物の果糖は吸収が早く、肝臓で中性脂肪に変わりやすいので注意が必要。

・動物性脂肪を控える……ラードやバターなどは控える。紅花油やコーン油など、リノール酸の多い油を使った揚げ物や炒め物も注意が必要。

・運動を習慣化する……体脂肪をためないよう、ゆっくり長く続けられるウォーキングやジョギングのような有酸素運動を1回30分以上、週に3~4回行う。あわせて筋トレも行うと筋力量が増えて基礎代謝が高まる。


板倉 弘重 先生

監修者 板倉 弘重 先生 東京大学大学院医学研究科卒。同大学第三内科、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授、茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授等を経て現職。日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。