健康サポート特集・メンタルヘルス
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4月13日配信
連載第5回 日記を書いて、自分を知ろう |
周囲のことを考えて、言いたいことも言えずに自分を抑えて、ストレスがたまってしまう……。こんなことはありませんか? だれにでもあり得ることですが、たび重なると心の不調の原因になりかねません。そんなとき、その日の出来事や感じたこと、考えたことなどを日記に書いてみてはいかがでしょうか。
神奈川産業保健総合支援センター相談員 埼玉学園大学大学院客員教授

客観的に自分を見つめ、セルフコントロールするきっかけに
ストレス対策の第一歩は、ストレスに気づき、自分をコントロールすることで、ストレスをためないようにすること。日記を書くことで、人には言えなかったことも表現することができます。さらに、書いた内容を読み返せば、客観的に自分と向き合うことにもなり、ストレスへの対処法について、ヒントを得ることにもつながります。
日記の書き方に決まりはありませんが、例えば次のような書き方をしてみてはいかがでしょうか。
例1……ありのままに書いてみる
その日の出来事や、それについて感じたこと、考えたことを思いつくままに書いてみましょう。自分の1日を内省することになります。書くこと自体が、自分を観察し、整理し、理解することにつながります。
例2……「嫌な場面」と「そのときの気持ち」を書いてみる
その日に起こった「嫌な場面」とそのときに感じた「気持ち」を書き出してみましょう。嫌な気持ちは、堂々巡りしてしまいがちですが、書くことで、気持ちが整理できます。さらに、視点を変えて考え直してみると、別の見方や感じ方ができるかもしれません。
例3……ユーモアを交えて表現してみる
対人関係のトラブルがあった場合などは、四六時中、相手の顔が浮かんできて、嫌な気持ちがぶり返してしまうことが多いもの。そんなときは、自分の視点から離れて客観的な視点で、事実を脚色してユーモアを交えて表現してみましょう。嫌なことも笑い飛ばすことができたら、心が軽くなるでしょう。
例4……「よかったこと」「ありがたいと感じたこと」を書き出してみる
いつも後ろ向きなことを考えてしまう……という人は、その日の「よかったこと」や「ありがたいと感じたこと」を箇条書きでよいので、書くようにしてみましょう。なるべく「前向きな事柄」にスポットをあてるクセをつけることにつながります。すると、考え方も前向きになる効果が期待できます。