環境の変化によって起こるストレスには「時間」が薬になることも
12月に入り、新しい年は目前となりました。月日はだまっていても過ぎ去ってしまうように、人生にも環境の変化はつきものです。その変化がストレスになることもあります。そんなときは、あせらず時間が解決するのを待つのが得策です。
環境の変化はストレスの原因に
異動、昇進、転勤、結婚、子どもの誕生……。人生には環境の変化がつきものです。個人的な変化ではなくても、会社の急速なIT化や、システムの大きな変更など、組織内部の変化、社会的な変化などもあります。環境の変化は喜ばしいこともある反面、今まで経験したことのないような問題にも向き合っていく必要にも迫られます。
異動や転勤などに伴って、うつや職場不適応などに陥ってしまうケースもよく聞きます。組織内でも、今までと全く違う職種に異動を余儀なくされることもあるでしょう。
環境の変化は、職場だけでなく、家庭生活での環境の変化もあります。たとえば「空の巣症候群」とは、母親に多くみられるもので、生きがいだった子どもの独立に際して、それまでの母親としての役割が減ることで、むなしさが高じてしまうのです。
こうした環境の変化は大きなストレスとなるわけですが、その根底にはいずれも、今までの経験が通用しなかったり、役割の変化などによって起こる戸惑いや不安があります。
あせらず、時が解決してくれるのを待つ
こうした不安を解消するには、まず、あせらないこと。時間が解決するのを待つのが得策です。あまりにもあたりまえと感じられるかもしれませんが、過去の役割を卒業して、新しい役割に移行するまでには、どうしても時間がかかります。以前の役割が合っていて、居心地がよかったなら、なおさらのこと。
無理にじたばたせず、どっしりと構えていれば、おのずと解決してしまうことも多いのです。その際、過去のよいことばかりを思い出すのはよくありません。もし、どうしても過去を振り返らずにはいられないなら、よかったこと、悪かったことの両方に思いをはせるようにしましょう。そうすることで、過去に執着しないですみます。
さらに、新しい環境のどこが不安なのか、考えてみることです。不安な気持ちは、不安が漠然としていると必要以上に増幅します。そのため、不安な点をはっきりさせ、その解消方法を具体的に考えることで不安が減らせます。なにもせずに、不安がっているときが、もっとも不安度が高まってしまうのです。
あわただしく過ぎていく年を、ときにはどっしりと余裕をもって振り返り、新しい年を迎えましょう。