「仕事で疲れ果ててしまい、家では何もやる気が起きません」
Q.20代女性です。仕事が忙しく、毎晩残業続きで平日は家に寝に帰るだけという毎日が続いています。週末に遊んでストレスを解消しようと思うのですが、何もやる気が起きません。
A.ちょっとしたことでもいいので、ストレスは毎日解消するようにしましょう。「運動・労働・栄養・休養・睡眠」のバランスをとることも大切です。
平日は我慢して週末を待つ、という考え方を変えてみよう
ストレスが解消できずにたまっていく一方では、おつらいですね。
「平日は我慢して、週末に遊んでストレス解消」というライフスタイルをとっている人は多くいます。それでうまくストレスを解消できれば悪くありませんが、一週間単位で生活を区切ってしまうと、週の後半には疲れが重くのしかかり、相談者さんのように何もできなくなってしまうことに。さらに翌週にも疲れを持ち越してしまい、悪循環になります。
そこでおすすめしたいのが、「ストレス一日決算主義」です。週末を待たず、日々の疲れをその日のうちに解消するように心がければ、少しずつ楽になれますよ。
ストレス解消は、毎日わずかな時間でもできる
首や肩のストレッチをしたり、アロマオイルの香りを楽しんだり、深呼吸や瞑想をしたり……平日忙しい人でも、1日5分程度ならできるはず。心が落ち着き、気分がすっきりしてストレス解消につながります。また、テレビを見ながらなど、わずかな時間でも毎日体を動かせば、心身の健康に効果的です。
「時間があればやるのに」と二の足を踏んでいる趣味があれば、毎日ちょっとずつでもできないか、考えてみてはどうでしょう。たまには夜ふかしをして好きなことに没頭したり、我慢していたスイーツを食べたりして、自分を甘やかす時間をつくることも、ストレスをためにくくする一つの方法です。
生活の基本5要素のバランスを大切にしましょう
1日のなかで、生活の基本5要素である「運動・労働・栄養・休養・睡眠」のバランスをとることも心がけましょう。平日は「労働」以外の4要素を軽視してしまったり、逆に休日は半日以上「睡眠」に割いているという偏った生活は、結果的にストレスをためることにつながります。
1日を5等分にすることは難しいですが、「ライフスタイル・チェック」を参考に、5要素を毎日とっているかどうかを意識して生活しましょう。
仕事をしながら慌ただしく昼食を済ませるよりも、ゆっくりよく噛んで食べたり、そのあと昼休みをしっかりとるなどメリハリをつけたほうが、午後の仕事もはかどるはずです。家族や同僚、友人と一緒に食事をする時間をとり、笑うなどの感情表現をして心の緊張をやわらげるのもいいですね。
なお、これらのセルフケアに取り組む気力も起こらない場合や、不眠や体調不良が続く場合は、心療内科や精神科などを受診したり、専門相談窓口(厚生労働省「こころの耳」 に掲載されています)を利用しましょう。