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「仕事が減ってしまい、社内失業状態になってしまいました」

「仕事が減ってしまい、社内失業状態になってしまいました」

Q.50代女性です。業務のシステム化やコロナ禍の影響などで仕事が減ってしまい、社内失業状態になってしまいました。年齢的に転職も難しく、このような状況を不安に感じています。

A.仕事が減ってしまい時間があるときは、そこで何ができるのかをよく考えてみることです。自己研さんの機会と考え、資格取得や専門知識を高める時間にあてるのもよいでしょう。今できることを考えて、行動に移しましょう。

まずは自分の状況を上司に伝えて、改善を希望してみる

相談者さんは、仕事に一生懸命取り組もうとしてきたのにもかかわらず、コロナ禍などの影響で仕事が減ってしまい、社内失業のような状態とのこと。その状況が続くとおつらいですね。

そういった状況に陥ったときは、まずは上司に自分の状況を伝え、改善を希望してみましょう。組織に原因があり、上司が仕事量を把握していないということも少なくありません。上司に現状を伝えて、社内体制の見直しなど、具体的なアクションにつなげていくこともできるかもしれません。大切なのは、自分だけの問題として抱えすぎたりしないことです。

また、自分の周りを見渡して、仕事を見つけられるのであれば、できる仕事を自分で作っていくというのも1つです。周りの人の仕事を積極的に手伝い、存在価値を周囲にアピールしていくことで、難度の高い仕事や責任のある仕事が回ってきやすくなるでしょう。

空いた時間を活用して、自己研さんの時間に

会社に行っても仕事がなく、暇な状況が続くと、誰しもが「自分には価値がないのではないか」「会社に自分は不要な人材ではないか」と感じてしまいます。その結果、自主的に退職するよう追い込まれてしまう場合もあります。

しかし、相談者さんに今必要なのは、「ない」ことに意識を向けるのではなく、「ある」ことに目を向けることです。例えば、社内失業中という状態は、仕事はないかもしれませんが、時間はあります。その時間を使って、自分のために何かできることはないか考えてみましょう。上司の許可をとって業務に関連する研修に通ってみたり、資格を取る勉強をしてみるのもよいでしょう。専門知識をさらに高める、自己研さんのための機会を与えられたと考えてみてはいかがでしょうか。自己研さんに没頭できれば、不安な気持ちも和らぐかもしれません。空いた時間を活用してできることは、たくさんあるはずです。せっかくの貴重な時間を有効活用して、前向きに取り組んでいきましょう。

今できることを考え、行動を起こしてみよう

この機会に「今後、自分はどうありたいのか」を改めて考え、ご自身のために時間を使ってみてはいかがでしょうか。「今できること」を自分の頭で考え、行動に移すことで、いずれ今の状況を乗り越えることができるでしょう。そして、近い将来に今を振り返ったときに、「あの時は暇でつらかったけれど、それがあったから今がある」と思える日がきっと来ます。そのためにも、まずは行動を起こしてみましょう。

山本 晴義 先生

監修者 山本 晴義 先生 (医学博士 横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長
神奈川産業保健総合支援センター相談員 埼玉学園大学大学院客員教授)
1972年東北大学医学部卒業、1991年横浜労災病院心療内科部長、2001年より横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター長。日本心療内科学会監事・専門医、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会評議員、日本心身医学会評議員、日本職業災害医学会評議員。厚生労働省ポータルサイト「こころの耳」委員。著書は『ストレス一日決算主義』(NHK出版)、『初任者・職場管理者のためのメンタルヘルス対策の本』(労務行政)、『ビジネスマンの心の病気がわかる本』(講談社)、『ストレス教室』『働く人のメンタルヘルス教室』『メンタルサポート教室』(新興医学出版社)、『ドクター山本のメール相談事例集』(労働調査会)、『図解 やさしくわかる うつ病からの職場復帰』(ナツメ社)など多数。また、DVD『Dr.山本晴義の実戦!心療内科』(全2巻、ケアネット)、『元気な職場をつくるメンタルヘルス』(全12巻、アスパクリエイト)、CD『予防のための音楽「うつ」』(デラ)なども監修している。