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太りすぎでも、やせすぎでもがんになりやすい?

太りすぎでも、やせすぎでもがんになりやすい?

若い女性のやせすぎと閉経後の肥満は乳がんの発生リスクを高める

そして、女性にとって見逃せない研究結果があります。それは、「20歳時体重と成人後の体重の変化と、乳がんとの関係」というもの。これによると、20歳時の体重がBMI20~23.9の人に比べて、18.5~19.9の人では乳がんの発生リスクが1.45倍高く、BMI24以上の人では0.75倍低いことがわかりました。

さらに、現在「閉経前」か「閉経後」かで分けると、閉経前の人では、20歳時に低体重(BMI20未満)だったグループで、乳がんの発生リスクが1.57倍に。また、閉経後の人では、成人後の体重の変化がBMIで-2.5~+2.49のグループに比べて、+5.0以上と大幅に増加しているグループでは発生リスクが1.79倍高くなっていました。

乳がんの多くは女性ホルモンに関係しており、細胞が女性ホルモンにさらされる機会が多いほど、リスクが高まると考えられています。女性は閉経すると、主に脂肪組織で女性ホルモンが産生されます。そのため、閉経後の肥満は、乳がんの発生リスクを高めるのです。

このように、太りすぎだけではなく、やせすぎもがんのリスクを高める恐れがあります。中年期以降のBMIは、男性21~27、女性21~25を目標に、適正な体重を維持するよう心がけましょう。

津金 昌一郎

監修者 津金 昌一郎 先生 国立がん研究センター 社会と健康研究センター長
1981年慶應義塾大学医学部卒、85年同大学大学院修了。86年より国立がんセンター研究所入所。臨床疫学研究部長などを経て、2003年に同センターがん予防・検診研究センター予防研究部長に就任。その間に米国ハーバード公衆衛生大学院客員研究員を務める。2010年に国立がんセンターの独立行政法人への移行に伴い、国立がん研究センター予防研究部長に就任。2013年から現職。1990年にスタートした国立がん研究センターがん研究開発費による研究班(2009年度までは、厚生労働省がん研究助成金による研究班)による大規模疫学研究である多目的コホート研究の主任研究者を務める。2010年朝日がん大賞、2014年高松宮妃癌研究基金学術賞などを受賞。一般向けの主な書著に『科学的根拠にもとづく最新がん予防法』『がんになる人ならない人』『ボリビアにおける日本人移住者の環境と健康』『なぜ、「がん」になるのか?その予防法教えます。』『食べものとがん~がんを遠ざける食生活~』などがある。昭和大学、山形大学客員教授、日本疫学会理事、日本癌学会評議員などを兼務。