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肉や加工肉はできるだけ食べないほうが、がんになりにくい?

肉や加工肉はできるだけ食べないほうが、がんになりにくい?

牛・豚・羊肉は1日90g以内の範囲で適量を。加工肉はとりすぎに注意

また、日本人を対象に、食事パターンと死亡リスクとの関連を調べた多目的コホート研究でも、興味深い結果がみられました。これによると、野菜やきのこ・海藻類などを多くとる「健康型」食事パターンだけでなく、肉類・加工肉のほか、パン、果物ジュース、コーヒー、ソフトドリンク、マヨネーズ、乳製品などを多くとる「欧米型」食事パターンにおいても、そのスコアが高いほど全死亡、がん死亡、循環器疾患死亡のリスクの低下がみられました。

欧米型の食事パターンにより、肉類の摂取量が適量に近づいたこと、関連するほかの食品(コーヒー、牛乳・乳製品など)の好影響、塩分摂取量の減少などが全死亡、循環器疾患死亡のリスク低下につながったと考えられます。ただし、がん死亡のリスクに関しては、がんの部位によって関連する食物の因子が異なるため、さらなる研究が必要とされています(JPHC Study「食事パターンと大腸がんリスクとの関連について」参照)。

これらのことから、赤肉は1日平均で90gを超えない範囲で、適量をとるようにするとよいでしょう。また、加工肉に関しては塩分も高いので、高血圧を予防するためにも、とりすぎないように注意しましょう。

津金 昌一郎

監修者 津金 昌一郎 先生 国立がん研究センター 社会と健康研究センター長
1981年慶應義塾大学医学部卒、85年同大学大学院修了。86年より国立がんセンター研究所入所。臨床疫学研究部長などを経て、2003年に同センターがん予防・検診研究センター予防研究部長に就任。その間に米国ハーバード公衆衛生大学院客員研究員を務める。2010年に国立がんセンターの独立行政法人への移行に伴い、国立がん研究センター予防研究部長に就任。2013年から現職。1990年にスタートした国立がん研究センターがん研究開発費による研究班(2009年度までは、厚生労働省がん研究助成金による研究班)による大規模疫学研究である多目的コホート研究の主任研究者を務める。2010年朝日がん大賞、2014年高松宮妃癌研究基金学術賞などを受賞。一般向けの主な書著に『科学的根拠にもとづく最新がん予防法』『がんになる人ならない人』『ボリビアにおける日本人移住者の環境と健康』『なぜ、「がん」になるのか?その予防法教えます。』『食べものとがん~がんを遠ざける食生活~』などがある。昭和大学、山形大学客員教授、日本疫学会理事、日本癌学会評議員などを兼務。