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コーヒーを飲んだほうががんを予防できる?

コーヒーを飲んだほうががんを予防できる?

過信しすぎず、飲みすぎには注意

多目的コホート研究では、コーヒーと全死亡・主要死因死亡との関連も調べられています。その結果、コーヒーを「ほとんど飲まない」人に比べて、「1日3~4杯飲む」人の全死亡リスクは24%低いことがわかりました。さらに、コーヒーを飲む量が増えるほど死亡リスクが下がる傾向がみられました。

死因別で調べた結果をみると、がん死亡では有意な関連はみられませんでしたが、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患では、コーヒー摂取による死亡リスクの低下がみられました。コーヒーを「ほとんど飲まない」人を基準に比較した場合、「1日3~4杯飲む」人の死亡リスクは、心疾患で36%、脳血管疾患で43%、呼吸器疾患で40%低下していました。

また、国際的な評価でも、肝臓がん及び子宮体がんに対するコーヒーの予防効果は「ほぼ確実」となっています。とはいえ、コーヒーの飲みすぎは胃を荒らしたり、持病がある人はコーヒーに含まれるカフェインによる悪影響を受ける場合があります。コーヒーを飲む習慣のない人が無理して飲むことはせず、好きな人も適量を楽しむことが大切です。

津金 昌一郎

監修者 津金 昌一郎 先生 国立がん研究センター 社会と健康研究センター長
1981年慶應義塾大学医学部卒、85年同大学大学院修了。86年より国立がんセンター研究所入所。臨床疫学研究部長などを経て、2003年に同センターがん予防・検診研究センター予防研究部長に就任。その間に米国ハーバード公衆衛生大学院客員研究員を務める。2010年に国立がんセンターの独立行政法人への移行に伴い、国立がん研究センター予防研究部長に就任。2013年から現職。1990年にスタートした国立がん研究センターがん研究開発費による研究班(2009年度までは、厚生労働省がん研究助成金による研究班)による大規模疫学研究である多目的コホート研究の主任研究者を務める。2010年朝日がん大賞、2014年高松宮妃癌研究基金学術賞などを受賞。一般向けの主な書著に『科学的根拠にもとづく最新がん予防法』『がんになる人ならない人』『ボリビアにおける日本人移住者の環境と健康』『なぜ、「がん」になるのか?その予防法教えます。』『食べものとがん~がんを遠ざける食生活~』などがある。昭和大学、山形大学客員教授、日本疫学会理事、日本癌学会評議員などを兼務。