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急性骨髄性白血病1.7倍─たばこを吸わない人と比較した喫煙者のリスク

急性骨髄性白血病1.7倍─たばこを吸わない人と比較した喫煙者のリスク

治療が難しく、生存率も低め。禁煙して予防に努めることが肝心

白血病は血液のがんであり、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病などいくつかのタイプがあります。このうち、日本人に最も多くみられるのが急性骨髄性白血病です。急性骨髄性白血病は、ほかのがんに比べると頻度は高くはないものの、発生すると治療が難しい病気です。また、生存率も比較的低く、男性37.8%、女性41.3%となっています[国立がん研究センターがん対策情報センターの部位別5年相対生存率(2006~2008年集計)より]。

喫煙により急性骨髄性白血病のリスクが高まるのは、たばこに含まれるベンゼンや放射性物質による発がんが原因と考えられています。急性骨髄性白血病は、女性よりも男性のほうが発症しやすく、加齢とともに発症率も上昇します。喫煙者はすぐにでも禁煙すれば、白血病だけでなく、ほとんどすべてのがんや多くの病気の予防にもつながります。

津金 昌一郎

監修者 津金 昌一郎 先生 国立がん研究センター 社会と健康研究センター長
1981年慶應義塾大学医学部卒、85年同大学大学院修了。86年より国立がんセンター研究所入所。臨床疫学研究部長などを経て、2003年に同センターがん予防・検診研究センター予防研究部長に就任。その間に米国ハーバード公衆衛生大学院客員研究員を務める。2010年に国立がんセンターの独立行政法人への移行に伴い、国立がん研究センター予防研究部長に就任。2013年から現職。1990年にスタートした国立がん研究センターがん研究開発費による研究班(2009年度までは、厚生労働省がん研究助成金による研究班)による大規模疫学研究である多目的コホート研究の主任研究者を務める。2010年朝日がん大賞、2014年高松宮妃癌研究基金学術賞などを受賞。一般向けの主な書著に『科学的根拠にもとづく最新がん予防法』『がんになる人ならない人』『ボリビアにおける日本人移住者の環境と健康』『なぜ、「がん」になるのか?その予防法教えます。』『食べものとがん~がんを遠ざける食生活~』などがある。昭和大学、山形大学客員教授、日本疫学会理事、日本癌学会評議員などを兼務。