文字サイズ

喫煙者も早期禁煙で、がんリスクが「喫煙経験のない人」と同レベルに

喫煙者も早期禁煙で、がんリスクが「喫煙経験のない人」と同レベルに

禁煙補助剤や禁煙外来を活用しよう

上記のことから、喫煙者はただちに禁煙することが勧められますが、たばこは習慣性や依存性が強く、自分の力だけで禁煙するのは難しいものです。ぜひ、市販の禁煙補助剤や禁煙外来の活用を検討しましょう。

市販の禁煙補助剤には、貼り薬のニコチンパッチやニコチンガムがあります。これらには、ニコチンの離脱症状を抑える作用があるため、比較的楽にやめることができます。また、禁煙外来は高額な費用がかかると思われがちですが、健康保険が適用された場合の12週分の費用で考えると、たばこを1日1箱吸い続けるよりもずっと安く抑えられます。

また、禁煙補助剤を使ったり、医師からの指導を受けたりすることで、禁煙の成功率が2~3倍高まることもわかっています(U.S, Department of Health and Human Services. Treating Tobacco Use and Dependence, 2008.)。これまでに一度も禁煙したことのない人も、過去に禁煙に失敗してしまった人も、これらのサポートを活用し、ぜひ禁煙にチャレンジしてみましょう。

津金 昌一郎

監修者 津金 昌一郎 先生 国立がん研究センター 社会と健康研究センター長
1981年慶應義塾大学医学部卒、85年同大学大学院修了。86年より国立がんセンター研究所入所。臨床疫学研究部長などを経て、2003年に同センターがん予防・検診研究センター予防研究部長に就任。その間に米国ハーバード公衆衛生大学院客員研究員を務める。2010年に国立がんセンターの独立行政法人への移行に伴い、国立がん研究センター予防研究部長に就任。2013年から現職。1990年にスタートした国立がん研究センターがん研究開発費による研究班(2009年度までは、厚生労働省がん研究助成金による研究班)による大規模疫学研究である多目的コホート研究の主任研究者を務める。2010年朝日がん大賞、2014年高松宮妃癌研究基金学術賞などを受賞。一般向けの主な書著に『科学的根拠にもとづく最新がん予防法』『がんになる人ならない人』『ボリビアにおける日本人移住者の環境と健康』『なぜ、「がん」になるのか?その予防法教えます。』『食べものとがん~がんを遠ざける食生活~』などがある。昭和大学、山形大学客員教授、日本疫学会理事、日本癌学会評議員などを兼務。