文字サイズ

緑茶には胃がん予防の可能性がある?

緑茶には胃がん予防の可能性がある?

まずはリスク因子を減らし、一度はピロリ菌検査の受診を

このように、女性限定ではありますが、緑茶を摂取することにより胃がんを予防できる可能性が示されました。とはいうものの、胃がんを予防するためには、まずはリスク因子を減らすことが重要です。胃がんのリスク因子として明らかになっているのは、塩分のとりすぎと喫煙です。調味料として塩を使いすぎないことはもちろん、いくら、塩辛、塩鮭などの塩蔵食品は食べる頻度をできるだけ少なくしたり、食べる量を控えめにしましょう。そして、喫煙者は早めに禁煙することが大切です。

これらの生活習慣に加え、ピロリ菌の持続的な感染も胃がんの発症リスクを高めることがわかっています。そのため、一度はピロリ菌感染の有無を確かめる検査を受け、感染していた場合には、リスク因子を減らすとともに、年齢、症状、胃の詳しい検査結果などをもとに、主治医と除菌治療について相談しましょう。将来、自身が胃がんにかかる危険度がどの程度なのかがわかる「胃がんリスクチェック」も参考にするとよいでしょう。

津金 昌一郎

監修者 津金 昌一郎 先生 国立がん研究センター 社会と健康研究センター長
1981年慶應義塾大学医学部卒、85年同大学大学院修了。86年より国立がんセンター研究所入所。臨床疫学研究部長などを経て、2003年に同センターがん予防・検診研究センター予防研究部長に就任。その間に米国ハーバード公衆衛生大学院客員研究員を務める。2010年に国立がんセンターの独立行政法人への移行に伴い、国立がん研究センター予防研究部長に就任。2013年から現職。1990年にスタートした国立がん研究センターがん研究開発費による研究班(2009年度までは、厚生労働省がん研究助成金による研究班)による大規模疫学研究である多目的コホート研究の主任研究者を務める。2010年朝日がん大賞、2014年高松宮妃癌研究基金学術賞などを受賞。一般向けの主な書著に『科学的根拠にもとづく最新がん予防法』『がんになる人ならない人』『ボリビアにおける日本人移住者の環境と健康』『なぜ、「がん」になるのか?その予防法教えます。』『食べものとがん~がんを遠ざける食生活~』などがある。昭和大学、山形大学客員教授、日本疫学会理事、日本癌学会評議員などを兼務。