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がん検診にはデメリットもあると理解し、正しい知識のもとに選択を

がん検診にはデメリットもあると理解し、正しい知識のもとに選択を

5つのがん検診は定期的に受診を。予防には生活習慣の改善が不可欠

そもそもがん検診の目的は、単にがんを見つけることだけではなく、がんを早期に発見して適切な治療を行い、がんによる死亡率を低下させることです。そこで、国は科学的な方法により、各がん検診の効果を評価しています。その結果、現時点で死亡率低下が認められているがん検診は、胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんの5つです。

これら5つのがん検診は、メリットがデメリットを上回り、有効性があるとして国の指針で定められている検診です。それぞれ対象となる人の年齢が定められているので、対象の年齢になったら、定期的に検診を受診することが大切です。そして、検診で要精密検査と判定された場合には、放置せず、必ず精密検査を受けるようにしましょう。

そして、何よりも肝に銘じておきたいのは、がんの最大の予防法は生活習慣の改善だということです。なかでも、禁煙、節酒、バランスの良い食事、減塩、適度な運動、適正体重の維持は、がんの予防には欠かせません。これらの生活習慣を心がけつつ、有効性が認められているがん検診は定期的に受ける──これが今考えられるがん予防の最善策だということを心得ておきましょう。

津金 昌一郎

監修者 津金 昌一郎 先生 国立がん研究センター 社会と健康研究センター長
1981年慶應義塾大学医学部卒、85年同大学大学院修了。86年より国立がんセンター研究所入所。臨床疫学研究部長などを経て、2003年に同センターがん予防・検診研究センター予防研究部長に就任。その間に米国ハーバード公衆衛生大学院客員研究員を務める。2010年に国立がんセンターの独立行政法人への移行に伴い、国立がん研究センター予防研究部長に就任。2013年から現職。1990年にスタートした国立がん研究センターがん研究開発費による研究班(2009年度までは、厚生労働省がん研究助成金による研究班)による大規模疫学研究である多目的コホート研究の主任研究者を務める。2010年朝日がん大賞、2014年高松宮妃癌研究基金学術賞などを受賞。一般向けの主な書著に『科学的根拠にもとづく最新がん予防法』『がんになる人ならない人』『ボリビアにおける日本人移住者の環境と健康』『なぜ、「がん」になるのか?その予防法教えます。』『食べものとがん~がんを遠ざける食生活~』などがある。昭和大学、山形大学客員教授、日本疫学会理事、日本癌学会評議員などを兼務。