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口を開けるとあごが鳴る・痛い、十分に開かない……は顎関節症?

口を開けるとあごが鳴る・痛い、十分に開かない……は顎関節症?

痛みや「口が開かない」がなければ、まず、セルフケアで原因を減らそう

顎関節症が疑われ、口を開けるときの痛みがひどくなった、口を閉じていても痛みがある、口が十分に開かない、といった場合は歯科医院を受診してください。これらの症状にあてはまらない軽度な場合は、まず、セルフケアで、原因になる項目を少しでも減らすようにしてみましょう。

上下の歯を接触させているクセに対しては、接触しているのに気づいたら、すぐに離すようにします。スマホを見ているときなど、うつむき加減になるときに歯を接触させやすいため、「スマホを見たら歯を離す」ことを意識するのもよいでしょう。こうしたセルフケアでも歯を接触させるクセが改善しない場合は、歯科医院に相談してください。

歯科医院での顎関節症の治療は、正しい噛み合わせのためにマウスピース(スプリント)を装着し、あご周辺の筋肉の負担を減らす方法が中心です。口を開けるときの痛みに対しては鎮痛薬、ストレスに対しては緊張をやわらげる薬剤が使われることもあります。

佐瀬 聡良 先生

監修者 佐瀬 聡良 先生 (佐瀬歯科医院 院長) 1984年日本大学松戸歯学部卒業。89年千葉県千葉市に佐瀬歯科医院を開院し、現職。2004年より日本大学松戸歯学部歯周治療学講座非常勤医局員も兼務。「臨床家のための実践ペリオセミナー」「歯科衛生士のための実践ペリオセミナー」講師なども務める。日本歯周病学会専門医、日本臨床歯周病学会認定医・指導医、米国歯周病学会会員。