文字サイズ

歯周病治療は、セルフケアと専門的ケアの2つが決め手

歯周病治療は、セルフケアと専門的ケアの2つが決め手

歯周病の治療は、患者自身によるセルフケアと歯科医院での専門的なケアを“車の両輪”として進めるのが特徴です。どちらが欠けても歯周病の悪化を食い止めることはできません。歯周病治療をよく理解し、適切なケアを早めに始めましょう。

たまったばかりのプラークなら適切なブラッシングで除去できる

歯周病は、口の中の細菌の塊であるプラーク(歯垢)から発生します。プラークは歯周病菌を含む口内細菌が、食べカスなどをエサにして増殖した塊であり、歯の表面の溝の中、歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目などにたまります。とくにプラークが歯と歯ぐきの境目にたまると、歯周病の始まりである歯ぐきの炎症が起こり、歯と歯ぐきの境目の溝(歯周ポケット)が深くなって歯周病が悪化していきます。

たまったばかりでポケットの上のほうにある(歯ブラシの毛先が届く位置にある)プラークなら、適切なブラッシングでかなりの割合で除去できますが、歯と歯の間のプラークにはデンタルフロスや歯間ブラシの利用がすすめられます。プラークがとれているかどうかを自分で確かめるには、市販の歯垢染色剤を利用するのもよいでしょう。

歯周病治療では、歯科医院で適切なブラッシングの方法やデンタルフロスの適切な使い方の指導を受け、これらのセルフケアの習慣を身につけていきます。

歯ブラシの毛先が届かない深い部分のプラークや歯石は歯科医院で除去

しかし、1日でも歯みがきを忘れると、プラークは落としにくくなっていきます。この状態のプラークに唾液中のカルシウムなどが反応すると、石灰化し歯石になります。プラークができてから歯石ができるまで、わずか2週間です。

歯石はセルフケアでは除去できません。歯ブラシの毛先が届かない歯周ポケットの深い部分のプラークは、歯科医院で除去してもらうことになります。歯科医院でのケアは主にプラークや歯石をかき出すスケーリングと、プラークや歯石を除去して歯の根の表面を滑らかに整えるルートプレーニングです。ルートプレーニングはプラークの再付着を防ぎ、歯ぐきと歯の根の接着を促すことで、歯周ポケットを浅くする効果が期待できます。

佐瀬 聡良 先生

監修者 佐瀬 聡良 先生 (佐瀬歯科医院 院長) 1984年日本大学松戸歯学部卒業。89年千葉県千葉市に佐瀬歯科医院を開院し、現職。2004年より日本大学松戸歯学部歯周治療学講座非常勤医局員も兼務。「臨床家のための実践ペリオセミナー」「歯科衛生士のための実践ペリオセミナー」講師なども務める。日本歯周病学会専門医、日本臨床歯周病学会認定医・指導医、米国歯周病学会会員。