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プラークコントロールが歯周病対策のカギ。新年度を機に基本をおさらいしよう

プラークコントロールが歯周病対策のカギ。新年度を機に基本をおさらいしよう

プラークがたまりやすいポイントを押さえたブラッシングでセルフケア

歯周病の原因は、歯の表面に付着した細菌の塊であるプラークです。したがって、歯周病の予防も治療も基本はプラークの徹底除去、すなわちプラークコントロールとなります。ていねいなブラッシングに加え、歯間清掃具(デンタルフロス、歯間ブラシ)を併用して、自分自身でプラークを除去しましょう。

プラークがたまりやすいのは、歯と歯肉の境目、歯の表面の溝の中、歯と歯の間などです。これらの部位は、プラークに歯ブラシが行き届かないことが多いからです。とくに歯と歯肉の境目にたまると、歯肉の炎症に直結します。歯の表面だけでなく、歯と歯肉の境目などの各ポイントに毛先を確実に当ててみがくようにします。毛先は軽く細かく動かし、1箇所につき10~20回くらいはみがきましょう。正しいみがき方を一度、歯科医院で指導してもらうことをおすすめします。

食後の歯みがきを習慣にして、寝る前の歯みがきは時間をかけてていねいに行うことが大切です。

専門家によるケアも加え、改善しても定期的なメインテナンスを習慣に

プラークがたまったままの状態が長く続き歯石に変化してしまうと、セルフケアで除去することはできなくなります。プラークの段階であっても、歯と歯肉の間の溝である歯周ポケットの深い部分、すなわち歯の根の部分に付着した場合、歯ブラシの毛先が届きません。

このような、セルフケアでは除去できないプラークや歯石を除去するには、歯科医院を受診したり歯科検診を受けて、専門家(歯科衛生士)に除去してもらう必要があります。

専門家のケアでは同時に、根の部分を含めて歯の表面をきれいにしてくれます。歯周ポケットの深さが歯周病の進行度の目安になり、このケアで歯周ポケットを浅くできる可能性があります。歯周病の進行により歯が動いてしまった場合、かみ合わせを調整したり、ぐらつきを抑える治療が行われます。

以上のケアや治療で歯周ポケットが改善されれば、メインテナンス(定期検診)にうつります。改善されなければ、歯肉を切り開いて行う歯の根の部分に対する外科手術を検討することになります。

メインテナンスでは、専門家による歯のクリーニングやブラッシング指導、生活習慣への指導などが行われます。口の中の環境をよい状態に保つため、痛みを感じなくても半年に一度のメインテナンスを習慣にしましょう。


佐瀬 聡良 先生

監修者 佐瀬 聡良 先生 (佐瀬歯科医院 院長) 1984年日本大学松戸歯学部卒業。89年千葉県千葉市に佐瀬歯科医院を開院し、現職。2004年より日本大学松戸歯学部歯周治療学講座非常勤医局員も兼務。「臨床家のための実践ペリオセミナー」「歯科衛生士のための実践ペリオセミナー」講師なども務める。日本歯周病学会専門医、日本臨床歯周病学会認定医・指導医、米国歯周病学会会員。