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口臭の90%以上は、歯周病など口の中に原因がある

口臭の90%以上は、歯周病など口の中に原因がある

口臭は、あまり気にしすぎるのもよくありませんが、放置してしまうのは問題です。なかには、歯をなくす最大の原因である歯周病によるものもあるからです。口臭が気になったら、まずは歯科医院で診察を受け、歯周病やむし歯などの治療をしてもらいましょう。そして、ブラッシング習慣などを見直すことが大切です。

口臭は、むし歯や不適切なブラッシング、舌苔、口の中の乾燥などからも

口臭は、「口の中に原因がある」「全身の病気が原因」「飲食物や喫煙が原因」、そして「生理的な口臭」の大きく4つのタイプに分けることができます。また、複数の原因があてはまるケースもあります。このうち「口の中に原因がある」タイプは、口臭全体の90%以上に関連していると考えられています。
まず、「口の中に原因がある」口臭かどうかをセルフチェックしてみましょう。次の①~⑩のいずれかに該当すると、口の中に何らかの問題があることがわかり、さらに細かな原因に分類することができます。

① 歯ぐき(歯肉)からよく出血する
② 歯ぐきがよく腫れる
③ 口の中がネバネバする
④ グラグラしている歯がある
⑤ 歯と歯の間に食べ物がよくはさまる
⑥ 中が空洞になった歯がある
⑦ 歯の表面を舌で触るとザラザラしている
⑧ 入れ歯、ブリッジ、かぶせものをしている
⑨ 舌をみがいたことがない
⑩ 口の中がパサパサ(乾燥)している

(日本臨床歯周病学会ホームページより作成)

歯周病菌が硫化水素や、とくに悪臭が強いメチルメルカプタンを産生する

①~⑤は歯周病でよくみられる症状であり、このうち1つでもあてはまれば歯周病による口臭の可能性があります。歯周病菌(プラーク)が硫化水素やメチルメルカプタンという物質を産生し、これが口臭のもとになります。とくにメチルメルカプタンは強い悪臭で知られています。

⑥はむし歯による空洞であり、ここに食べ物が入り込んで腐敗して悪臭を放ちます。

⑦、⑧はブラッシング不良からプラークや食べカスが口の中にたまっている恐れがあります。

⑨は舌苔(ぜったい)による口臭です。舌苔は口臭の約6割に関わっているとみられており、口臭の最大の原因です。食べ物をよく噛まない習慣が、舌苔をつきやすくします。

⑩の口の中の乾燥で唾液が不足すると、食べカスを洗い流せないほか、歯周病菌やむし歯菌を増えやすくすることが口臭につながります。

これらの「口の中に原因がある」口臭は、予防や治療が可能です。とくに、歯周病は自覚症状がないまま進行してしまうことから、口臭をきっかけにしてきちんと治療したいものです。

佐瀬 聡良 先生

監修者 佐瀬 聡良 先生 (佐瀬歯科医院 院長) 1984年日本大学松戸歯学部卒業。89年千葉県千葉市に佐瀬歯科医院を開院し、現職。2004年より日本大学松戸歯学部歯周治療学講座非常勤医局員も兼務。「臨床家のための実践ペリオセミナー」「歯科衛生士のための実践ペリオセミナー」講師なども務める。日本歯周病学会専門医、日本臨床歯周病学会認定医・指導医、米国歯周病学会会員。