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歯周病は子どもも要注意。親子でしっかり予防しよう

歯周病は子どもも要注意。親子でしっかり予防しよう

歯周病は、中高年に多いことは明らかですが、子どもにもできることがあります。初期症状である歯肉炎が中心で、重度にまで進むことはほとんどありませんが、まれに急速に進行してしまうタイプの歯周病もあります。いずれにしても、子どもであっても歯周病予防を心がけ、大人も一緒に普段から口の中の健康に気を配ることが大切です。

子どもの場合、ほとんどは歯肉炎だが、軽度~中程度の歯周炎の可能性も

歯周病は、炎症が歯肉にとどまっている歯肉炎と、歯の土台であるあごの骨(歯槽骨:しそうこつ)などにまで広がっている歯周炎とに分けられ、その進行度は、歯と歯肉の境目の溝である歯周ポケットの深さが目安になります。

歯周ポケットが3mm未満なら特に問題はありません。歯肉炎は3mm以上4mm未満、軽度~中程度の歯周炎は4mm以上6mm未満、重度の歯周炎は6mm以上が目安です。

厚生労働省の「平成28年歯科疾患実態調査」によると、15~19歳では93.9%が歯周ポケットは4mm未満となっています。つまり、ほとんどが問題がないか、せいぜい歯肉炎ということになります。一方で、6mm以上の重度の歯周炎はみられなかったものの、軽度~中程度の歯周炎である4mm以上6mm未満が6.1%いるのが現状です。

不潔性歯肉炎は、不適切なブラッシング・食生活、口呼吸などが引き金に

子どもの歯肉炎の多くは、学齢期からみられるようになります。健康な歯肉はピンク色で引き締まっていますが、歯肉炎になると赤く腫れてぶよぶよしてきて、出血しやすくなります。前出の「平成28年歯科疾患実態調査」では、「歯ぐき(歯肉)が痛い、腫れている、出血がある」のは5~14歳の2.5%、15~24歳の4.6%となっています。

こうした歯肉炎の多くは、歯周病の原因であるプラーク(歯垢:しこう)がたまりやすくなる不潔性歯肉炎とみられ、不適切なブラッシングや、間食の回数が多い不適切な食生活、口呼吸の習慣などから起こります。子どものころからの不適切なブラッシングなどが習慣化することで、成人後の歯周炎のリスクが高まることも考えられます。

子どものころから、大人も一緒に適切なブラッシングや、口の中に食べ物がない時間を十分に確保する習慣を身につけ、定期的に歯科検診を受けることが大切です。

佐瀬 聡良 先生

監修者 佐瀬 聡良 先生 (佐瀬歯科医院 院長) 1984年日本大学松戸歯学部卒業。89年千葉県千葉市に佐瀬歯科医院を開院し、現職。2004年より日本大学松戸歯学部歯周治療学講座非常勤医局員も兼務。「臨床家のための実践ペリオセミナー」「歯科衛生士のための実践ペリオセミナー」講師なども務める。日本歯周病学会専門医、日本臨床歯周病学会認定医・指導医、米国歯周病学会会員。