歯周病予防の第一歩は、プラークを落とすブラッシングから
歯周病の原因は、歯と歯肉の境目などにたまったプラーク(歯垢)です。したがって、歯周病を予防するには、プラークをためない習慣が大切であり、その基本は毎日のブラッシングです。歯垢を落とす正しいブラッシングを身につけ、歯周病を予防しましょう。
プラークが硬くなる前に、ブラッシングで確実に除去しよう
歯周病菌を含む、口の中の細菌は、食べカスなどをエサにして増殖し、プラークをつくります。細菌は通常、唾液によって洗い流されますが、歯と歯肉の境目や歯と歯の間、奥歯の溝などには細菌が残りがちです。そのうえ、これらの場所はブラッシングが行き届きにくい場所でもあることから、残った細菌が増殖してプラークがたまりやすくなります。
プラークは細菌性バイオフィルムと呼ばれ、洗口剤や歯みがき粉に含まれる薬剤成分を通さず、さらに免疫細胞をも通さない強固な性質を持っているため、細菌の温床となってしまうのです。
また、プラークは付着して2日ほどで硬くなりはじめ、2週間もすると歯石になります。プラークは歯みがきで取り除けますが、歯石になると歯科医院で除去してもらう必要があります。そうなる前に、毎日の歯みがきによるプラークコントロールが、非常に重要なのです。
プラークがたまりやすい場所に、歯ブラシの毛先をしっかり当てよう
プラークを確実に落とすには、歯ブラシの毛先をプラークがたまりやすい歯と歯肉の境目などに当てる必要があります。このため、歯ブラシは斜め(歯に対して約45度)に当てましょう。歯の表面に対しては、90度の角度で歯ブラシを当てます。前歯の裏側は歯ブラシを縦に使ったり、歯と歯の間にはデンタルフロスや歯間ブラシ、奥歯の後ろにはワンタフトブラシを使うなど、工夫してプラークを取り除きましょう。
歯ブラシの毛先や歯間清掃用具が歯にきちんと当たっていることを、鏡を見ながら確認しましょう。一度は確認しても、その後、惰性でブラッシングをしていると、いつの間にかズレている場合もあります。定期的に鏡でチェックすることをおすすめします。