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歯周病と糖尿病は密接な関係が。同時にしっかり予防と治療を

歯周病と糖尿病は密接な関係が。同時にしっかり予防と治療を

歯周病による血糖コントロール改善効果は、治療薬1剤分にも相当

以上のように、歯周病と糖尿病は互いに悪影響を及ぼしていますが、同時に治療してプラークも血糖もコントロールすることで、両方が改善しやすいことが明らかになっています。特に、歯周病治療で血糖コントロールが改善したという報告は数多くあり、その効果はHbA1cが平均0.4%程度低下するレベルといわれています。これは糖尿病の治療薬1剤分に相当するとみられ、歯周病をきちんと治療することで、糖尿病の治療薬を1剤使用した場合と同等の効果が期待できるともいえます。

歯周病は歯肉から出血したり膿が出ているような状態で毒素を放出することから、毎日の歯みがきや歯科医院での治療で歯肉の炎症を抑えることが大切です。

また、糖尿病が歯周病の治療法に影響を及ぼす場合があります。例えば、血糖コントロールが十分ではない場合、感染や術後の治り具合への懸念から、抜歯などの外科的な処置が保留になる場合があります。

歯周病治療の際には糖尿病について、糖尿病の治療の際には歯周病について、それぞれ歯科医師・医師に伝えたうえで、両方の同時コントロールをめざしましょう。


佐瀬 聡良 先生

監修者 佐瀬 聡良 先生 (佐瀬歯科医院 院長) 1984年日本大学松戸歯学部卒業。89年千葉県千葉市に佐瀬歯科医院を開院し、現職。2004年より日本大学松戸歯学部歯周治療学講座非常勤医局員も兼務。「臨床家のための実践ペリオセミナー」「歯科衛生士のための実践ペリオセミナー」講師なども務める。日本歯周病学会専門医、日本臨床歯周病学会認定医・指導医、米国歯周病学会会員。