永久歯がそろうまでは仕上げみがきを。親子でしっかり習慣づけて
子どものむし歯は8~9歳(小学2~3年生)が最も多いといわれています*1。一方で、小さい頃から続けてきた仕上げみがきを、小学校に入学したのを機にやめてしまうケースもみられます。小学校低・中学年ではまだ正しくみがくことができず、みがき残しが出てしまう恐れがあります。保護者の仕上げみがきは、永久歯がそろうまでは続けましょう。
歯みがきは、子どもが歯みがきを前向きにとらえられるムードづくりから
保護者による歯みがきは、乳歯の上下の前歯が生えそろったくらいから始めます。この時期は歯をみがくというより、まず、子どもが歯ブラシを口に入れることに慣れることが中心です。
1歳6カ月くらいから奥歯が生えてくると、奥歯の溝に食べカスやプラーク(歯垢)がたまるようになるため、本格的な歯みがきが必要になります。ただし、この年齢ではまだ十分な時間、口を開けていることは難しく、歯ブラシを口に入れて遊んでいる程度です。
保護者が自分の歯をみがいているところを見せたり、子どもが少しでも歯をみがく様子を見せたら大いにほめるなど、子どもが歯みがきを前向きにとらえられるムードづくりに気を配りましょう。寝る前は嫌がりやすいなら、夕食後すぐにみがくなど、歯みがきを嫌なものにしない工夫も大切です。
仕上げみがきは口の中全体がよく見える体勢で、1本ずつていねいに素早く
仕上げみがきの姿勢は、保護者があぐらをかくか横ずわりをして、両ひざの間に子どもの頭を入れるようにすると安定しやすいでしょう。
子どもの口の中全体がよく見えるように頭の位置を調整し、歯ブラシを持たないほうの手で唇やほおをよけながら、歯ブラシの毛先が歯にきちんと当たっているか、毛先で歯肉や唇を傷つけていないかなどを確認しながら、1本ずつていねいにみがきます。
歯ブラシは子ども用のヘッドが小さく、毛先が短めのもので、柄は持ちやすいように幅がやや広めのものを選びます。大人の歯みがきと同様に、鉛筆を持つように歯ブラシを持ち、軽く細かく動かして、子どもが嫌がる前に素早くみがきます。歯ブラシの持ち方や動かし方は、子どもがまねすることを意識して、適切な方法を守りましょう。