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ジェネリック医薬品がさらに安く、利用しやすくなりました

ジェネリック医薬品がさらに安く、利用しやすくなりました

ジェネリック医薬品として初めて発売される価格が引き下げに

2016年4月に医療費と医療のしくみが改定され、ジェネリック医薬品(後発医薬品)がさらに安くなりました。ジェネリック医薬品が初めて発売されるときの価格は、従来、新薬(先発医薬品)の6割とされていましたが、4月以降に健康保険の対象となるものについては、5割に引き下げられました。当然、その分、患者負担も軽くなって利用しやすくなったわけです。

なお、一つの新薬に対して、10品目以上のジェネリック医薬品が発売される場合は、さらに安く、新薬の4割となりました。

診療所や薬局でもジェネリック医薬品の処方・調剤を促進

ジェネリック医薬品の多くは、医師の処方せんに基づき、薬局で調剤されている薬です。ジェネリック医薬品を広く普及させるには、医師がジェネリック医薬品を処方しやすく、薬局がジェネリックを調剤しやすくするしくみが必要です。

そこで、4月からは、薬を院内で処方していることの多い診療所(いわゆる“町のお医者さん”)に対し、一定以上の割合でジェネリック医薬品を処方している場合、新たな加算がつくことになりました。

また、薬局が、従来と同額の加算を得るためには、ジェネリック医薬品の割合を高める必要があり、これまで以上に、積極的にジェネリックを調剤するようになります。

これらの改定により、みなさんがジェネリック医薬品を利用する機会が増えることが期待されています。

ジェネリック医薬品普及率、国の目標は2018~20年度に80%以上

国(厚生労働省)では、医療費適正化をめざして、ジェネリック医薬品の普及促進を図っています。ジェネリック医薬品の普及率(「ジェネリック医薬品のある新薬」とジェネリック医薬品の合計数に対する、ジェネリック医薬品の割合)は、2015年9月現在で56.2%ですが、これを17年央(半ば)に70%以上とし、18年度から20年度末までの間のできるだけ早い時期に80%以上とするという目標を掲げています。

有効性・安全性は新薬と同等でありながら、価格は新薬より安いジェネリック医薬品に切り替えれば、みなさんの家計にも、ひいては国の財政にも負担軽減となります。お医者さんにかかったら、受付や薬局の窓口で、口頭やジェネリックお願いカードなどを利用して、「ジェネリックでお願いします」の意思表示をしてみましょう。

なお、加入している被用者保険によっては、「軽減額通知」が届く場合があります。これは、お医者さんにかかって新薬を使った人の一部を対象に、「あなたが処方された新薬をジェネリック医薬品に切り替えると、医療費が○円安くなります」というお知らせです。

この通知を受け取った人は、次回受診の前に、ジェネリック医薬品への切り替えを検討してみましょう。