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虫の活動が活発化! 危険な「虫刺され」を防ぎましょう

虫の活動が活発化! 危険な「虫刺され」を防ぎましょう

ハチ刺されは重症アレルギーの危険。ヒアリにも要注意

気温の上昇とともに虫たちの活動も活発化してきました。アウトドアを楽しむ場合はもちろん、普段の生活のなかでも、健康被害をもたらす「危険な虫」への注意が必要です。

まず、気をつけたいのは「ハチ」です。ハチに刺されると、人によってはアナフィラキシーショックという、短時間に全身に激しい症状(全身のじんましんや唇やまぶたの腫れなどの皮膚症状、腹痛や嘔吐、呼吸困難など)が現れる重度の急性アレルギー反応が起こり、命にかかわることがあるからです。

野山で遭遇することが多く、多数の群れで行動するスズメバチは特に危険ですが、身近なミツバチやアシナガバチにも注意が必要です。また、アナフィラキシーショックは、過去にハチに刺されたことがある人が2回めに刺されたときに起こりやすいことが知られていますが、複数のハチに刺されたときは1回めの人でも起こる危険があります。

ハチに刺されて前述のような症状がみられたら、すぐに医療機関に搬送することが大切です。また、過去にハチに刺されたことがある人は、出かけるときを含め、エピペンというアドレナリン自己注射薬をすぐに使えるようにしておくのがよいでしょう。

虫によるアナフィラキシーショックでは「ヒアリ」にも注意が必要です。ヒアリは体長2.5~6.0mmとさまざまで、赤っぽくツヤツヤしており、お尻に見える腹部はやや暗めです。大きなアリ塚を作るのが特徴で、アリ塚をつついたりして刺激すると集団で攻撃してきます。ヒアリのようなアリやアリ塚を見つけたら、刺激しないようにして、環境省地方環境事務所か、地元自治体の環境部局に通報してください。

マダニは草むらから危険な感染症を媒介。蚊が発生する水たまりをなくそう

野山だけでなく、住宅街の空き地など、いわゆる草むらを歩くときに気をつけたいのが、危険な感染症を媒介することがある「マダニ」です。一部のマダニは、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)のウイルスをもっていると考えられています。SFTSにはいまだに根本的な治療法がなく、血小板や白血球の減少、高熱、吐き気、腹痛、下痢、血便などから命に関わることがあります。

このほか、マダニはライム病(赤い大きな発疹、発熱、筋肉・関節痛など)や、日本紅斑熱(全身に赤い発疹、発熱、頭痛、倦怠感など)を媒介することがあります。

マダニは体長2~6mmで、肉眼でも見えるとされています。草むらを歩いたりして、マダニのような虫に気づいたら、自分で無理に取り除こうとせず、皮膚科を受診してください。マダニが単に皮膚の上を動き回っているだけなら、振り払えばよいといわれています。

皮膚の露出を減らし、虫が入って来ない・引き寄せてしまわない工夫を

野山や草むらに入る際には、次のような服装の配慮などが大切です。

  • 長袖・長ズボンを着用し、シャツのそで口やズボンのすそは閉じる。
  • 皮膚の露出をできるだけ減らす。帽子、手袋、(サンダルではなく)靴・長靴を利用し、首まわりはタオルなどでふさぐ。
  • 全身に虫よけ剤のスプレーをする。
  • ハチは黒っぽいものを攻撃しやすいため、服装や持ち物は明るい色のものにする。
  • 野山や草むらなどを歩いて帰宅したら、体や衣服、持ち物に、マダニなどの虫がついていないかをチェック。家に入ったら、早めに着替えて、もう一度チェックする。

また、ごく身近な虫である「蚊」も、発熱や関節の痛み、発疹が出るジカ熱(妊婦が感染すると、子に先天性障害発生の危険)やデング熱(重症化するとデング出血熱)などの感染症の原因になります。

蚊に刺されないようにするのは難しいので、虫よけ剤を使うことはもちろん、風通しの悪い草むらを歩かないことや、家の周りに蚊が発生しやすい水たまり(植木鉢の受け皿など)を作らないことなどを心がけましょう。なお、室内で網戸を使う際は、窓を中途半端に開けていると網戸と窓の間に隙間ができるので、窓を完全に開けるようにしましょう。

なお、今年(2019年)は東南アジアやブラジルなどを中心に、海外でデング熱の感染者数が増加しており、死亡例も出ています。海外渡航前には、厚生労働省「FORTH」で、必ず渡航先の流行状況を確認しましょう。