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強い吐き気・嘔吐、激しい下痢…感染症胃腸炎にかかったらどうする?

強い吐き気・嘔吐、激しい下痢…感染症胃腸炎にかかったらどうする?

ノロウイルスが増える季節。まずは安静に、水分・電解質を補給して脱水を防ぐ

例年冬季は、ノロウイルスによる感染性胃腸炎が多くなります。この時期に、強い吐き気や嘔吐、激しい下痢、そして腹痛や発熱などの症状に見舞われたら、ノロウイルス感染症などの感染性胃腸炎を疑って対処しましょう。ノロウイルス感染症の場合、症状が嘔吐から始まることが多いとされています。

高齢者や子ども(特に乳幼児)など、抵抗力の弱い人は重症化しやすいため、まず医療機関を受診してください。

家庭では、嘔吐や下痢で失われる水分やナトリウムなどの電解質を十分に補って、脱水を防ぎましょう。水や白湯のほか、スポーツドリンクや経口補水液を利用するとよいでしょう。食事がとれるなら、おかゆやバナナ、りんごの擦りおろしなど、水分が多く消化のよい、刺激が少ないものをとるようにします。

また、嘔吐物を吸い込んで肺炎を起こしたり、窒息したりしないように注意しましょう。

水分をとれない、尿が減る、悪化するようなときは受診を

特に持病はなく健康な人は、脱水に気をつけて安静にしていれば、発症後、2~3日で自然に回復するとされています。しかし、「吐き気や嘔吐のために、水分をとれない状態が半日以上続いている」「普段より尿の回数も量も減った」「1日5回以上も下痢便を繰り返した」といった場合は受診したほうがよいでしょう。

「どんどん悪化している」「体力が消耗し、ぐったりしている」などが見られると、重症化しているおそれがあります。すぐに受診してください。

なお、激しい下痢であっても、市販の下痢止め薬は使わないほうがよい場合があります。使う前に必ず、医師や薬剤師に相談し、指示に従ってください。

嘔吐物の徹底処理やトイレなどの消毒、手洗い励行で家庭内感染を防止する

感染性胃腸炎の原因菌・ウイルスのなかでも、ノロウイルスは感染力が強いことで知られています。患者さんの嘔吐物や便に排出されたウイルスによって、家庭内で二次感染が起こりやすくなっているため、この時季にはノロウイルス感染を疑って、以下のような対策をとりましょう。

・嘔吐物などの処理を適切に

処理する人は使い捨てのビニール手袋、マスク、かっぽう着タイプのエプロンなどの身支度をし、嘔吐物をぞうきんなどで拭き取ったら、消毒を行います。拭き取った嘔吐物やビニール手袋・マスク等は、消毒液をかけて密封して捨てます。それらには、濃度を変えた次亜塩素酸ナトリウムを使います。これらの作り方や詳細な手順は、厚生労働省のリーフレット(参考用外部リンク参照)を参考にしてください。

・室内をできるだけ消毒する

感染性胃腸炎の原因菌やウイルスは、トイレの各箇所(床、壁、便座、レバー、ドアノブなど)、部屋のドアノブなどに付着することが多くなっています。それを触った人の手に移り、その手で触った食品に感染し、さらにその食品を食べることで感染するため、室内をできるだけ消毒しておきましょう。

ノロウイルス感染症では、症状が治まっても1~2週間はウイルスの便の中への排出が続くとされています。また、感染しても症状が出なかったり、「食あたり」程度で済んでしまうこともありますが、その場合にもウイルスは便に排出されます。

かぜやインフルエンザなど、さまざまな感染症が流行する冬場は特に、家族そろって、こまめに石けんでしっかりと手を洗うことが大切です。