文字サイズ

マスク・外出自粛・運動不足でリスクの高まる「熱中症」を防ごう

マスク・外出自粛・運動不足でリスクの高まる「熱中症」を防ごう

マスクに熱がこもり、外出自粛で暑さに慣れず、運動不足で汗をかきにくい

熱中症が増える季節になりました。今年の夏は、新型コロナウイルス感染症への対応策のために、昨年までと比べて熱中症のリスクが高まるとみられています。

その一つが、「新しい生活様式」に欠かせないマスクの着用による影響です。マスクをしていると、吸い込む空気が暖かくなり、体から熱を逃がしにくくなります。また、呼吸しづらくなる分、呼吸のためにより多くのエネルギーを使い、体温が高くなりがちです。厚生労働省は、「夏期の気温・湿度が高い中でマスクを着用すると、熱中症のリスクが高くなるおそれがあります。このため、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、熱中症のリスクを考慮し、マスクをはずすようにしましょう」と推奨しています。

もう一つが外出自粛の影響です。通常、普段から外を歩いていれば、本格的な夏になるまでに、少しずつ体が暑さに慣れていきます(暑熱順化)が、今年は外を歩く頻度や時間が例年より少なかった人が大半です。また、運動不足で汗をかきづらくなったり、筋肉減少で体内に貯えられる水分量が減ることも見逃せません。 下記の生活習慣に日頃から気を配り、熱中症にかかりにくい体を維持しましょう。

【熱中症を防ぐ生活習慣】

  • 水分・塩分補給のためにも3食きちんと食べる
  • のどが渇いたなと感じ始めたら水分摂取(カフェインのとり過ぎに注意)
  • 経口補水液やスポーツ飲料を常備しておく
  • エアコンを適切に使い、「暑い」「蒸している」と感じる場所を避ける
  • こまめに換気し、湿度も高くならないようにする
  • 環境省のサイトなどで暑さ指数(WBGT)を毎日チェックする
  • 快適な環境で十分な睡眠をとる
  • 人混みを避けた散歩や室内での軽い運動を行う
 

熱中症の約4割は「住居」で発生! 在宅時にも水分・塩分補給を

熱中症は主に炎天下で起こると考えがちですが、室内では「室温・湿度が高い状態が続いた」「日中の活動で体温が上がったまま、帰宅後も体を冷やすことができなかった」といった場合に発症しやすく、就寝中も含めて油断できません。

総務省消防庁の「2019年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況」によると、熱中症の発生場所は「住居(敷地内すべての場所を含む)」が最も多く、全体の38.6%を占めていました。

下表は日本気象協会の「熱中症ゼロへ」プロジェクトで紹介されている、熱中症が起こりやすい自宅でのシーンと対処法をまとめたものです。どのようなときに熱中症が起こりやすいのかをよく知っておき、家族全員で予防しましょう。

表 こんなときに室内で熱中症が起こりやすい
キッチンで料理をするとき エアコンや換気扇、電子レンジの利用、体の冷却などで熱や蒸気がこもらないようにする
冷房の効いていない場所、温度の高くなりやすい場所の掃除をするとき 換気や冷却グッズの活用、こまめな休憩、水分・塩分の補給に気を配る
子どもが遊ぶとき 子どもは高温多湿の影響を受けやすく、体の不調もうまく伝えられないことがある。湿度を適度に下げ、飲みものを自由に飲めるようにして、体調の変化に気を配る
在宅ワーク時 パソコンなどの熱に注意し、適切に冷房機器を使用。休憩や水分補給も欠かさないようにする
高齢者が部屋で過ごすとき 高齢者は渇きや暑さを感じにくい。食事に水分を多く含む野菜や、塩分を補給できるみそ汁・漬け物などを適度に取り入れて、周囲の人も気を配る
ペットと過ごすとき 暑い時期は室内を26度以下になるようにし、ペットが自由に水を飲めたり居場所を選べる環境を整える。熱中症の初期症状(激しい呼吸や頻脈、歯肉・舌の充血、よだれが大量に出るなど)に注意
入浴時 暑さに慣れるため、湯船につかることがおすすめ。湯温を高くしすぎず、換気し、入浴前後に十分な水分摂取を
睡眠時 エアコンを適切に使って温湿度を管理し、寝る前に水分補給。就寝前から寝室を冷やしておくとよい
ベランダや庭で作業をするとき 涼しい室内から出て作業をするときは、特にこまめな休憩をとり、十分な水分・塩分補給を。冷却グッズで首を冷やすのも効果的